タイムトラベラー
塾帰りの歩道橋で、突然すべての車も鳥も枯れ葉さえも静止し、時間が止まりました。目の前に現れた継ぎ目のない灰色の男女は、私を見て「あ」とつぶやき——。小学五年の秋…
続きを読む:タイムトラベラー塾帰りの歩道橋で、突然すべての車も鳥も枯れ葉さえも静止し、時間が止まりました。目の前に現れた継ぎ目のない灰色の男女は、私を見て「あ」とつぶやき——。小学五年の秋…
続きを読む:タイムトラベラー高熱の地下鉄で記憶が途切れ、気づくと一年後の見知らぬ街に立っていました。染めた髪、知らない服、一文字だけの連絡先、そして見知らぬ鍵。失われた一年をめぐる、この不…
続きを読む:失われた時間夢の中で夢だと気づける私が、閉館後の水族館で見た夢だけは覚めなかった。列に並ぶ五人が順番に水槽へ連れていかれ、平坦な声が次の順番を告げる。十年後、閉館を控えた館…
続きを読む:閉館後の水族館で夢だと気づいた夜仙台の終電後、雨宿りをした軒下で出会った、傘も持たず濡れていない紳士。彼が語った予言は半年で次々と当たり、手には片方だけのイヤリングが残された。二月十一日の午後…
続きを読む:二月十一日の予言とイヤリング俺、建築関係の仕事やってんだけれども、先日、岩手県のとある古いお寺を解体することになったんだわ。今は利用者もないお寺ね。 それでお寺ぶっ壊してると、同僚が俺を呼…
続きを読む:リョウメンスクナ毎晩午前四時、郵便受けに焦げた十円玉が入れられる。おみくじ、髪の毛と、供えものは日ごとに不気味さを増していきました。覗き穴に現れた女の顔と、残された一言を描いた…
続きを読む:焼かれた十円玉娘の難産に憔悴しきっていた伯母のもとへ、十年も連絡の途絶えていた幼馴染から、突然の電話がかかってきました。今、神様をやってるのよ、と。すがろうとした夜に、伯母は…
続きを読む:救ってあげる、という声夜中に屋上から双眼鏡で街を眺めるのが、私のひそかな趣味でした。ある晩、坂の途中の自動販売機の脇に立っていた、痩せて骨の浮いた白い影。目が合うと、それは満面の笑み…
続きを読む:坂を駆け上がるもの深夜の帰り道、見慣れた公園の電柱が一本だけ、妙に長く見えました。近づいて気づいたその正体と、向かいの家をいまも覗き続けるものの言い伝えを描いた怖い話です。昼に確…
続きを読む:公園の違和感小学三年生の夏の夕方、いちばん仲のよかった親友のみおちゃんが言いました。今日の私はほんとうは四十歳なの、と。意味も分からず別れて四十年、自分が四十歳になった朝に…
続きを読む:みおちゃんの未来ミステリーを応援する
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