洒落にならない怖い話

廃神社の忌箱事件録

これは私が高校三年だった一九九六年十一月の出来事である。 私の町は山に囲まれた田舎で、放課後に遊ぶ場所といえば、人気のない廃神社しかなかった。 多い日で七人…

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夜の電車で出会ったアケミちゃん

大学に入学し、少しずつ友人ができ始めたある日のことだった。 夜の九時過ぎ、仲良くなった友人Aから電話がかかってきた。 「今、うちにBとCも来てるんだ。暇なら…

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切り倒された木 ― 呪いの記憶と連鎖

呪いなんて、本当にあると思うだろうか。 俺はもともと、心霊現象やオカルトといったものには一切関心がなかった。 だから、「呪い」なんて言葉にも無縁だと思ってい…

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封じられた愛情 ― 赤い糸に縛られた夜

赤いマフラーと届いた呪い 半年ほど前、私は人生で初めて、“本気で気味が悪い”体験をした。 それは幽霊でも怪異でもない。けれど、心の底から震えるような恐怖だっ…

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異界のドライブイン ― 消えた車と巨大な蛆

ドライブのはじまり この話は、いわゆるオカルトや怪談に分類されるかどうか、少し微妙なところがあります。ですが、個人的には今でも忘れられない、非常に恐ろしい体…

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姉の最期の決断

これは、私の知人である女性から聞いた、決して笑い話にはできない実話です。一部の詳細は伏せてありますが、内容のほとんどは事実に基づいています。 ※ 話してくれ…

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小学生の友達が消えた日 ― 未解決の夏の事件

これは、まだ解決に至っておらず、現在も進行中の事件です。 当初はプロの探偵に依頼していましたが、警察沙汰に発展するかもしれず、あるいはそうならないかもしれな…

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ゲームソフトと母子の最期

約10年前のことです。 私は地元のゲームショップでアルバイトをしていました。 ある晩、閉店間際の静かな時間帯に、突然ひとりの年配の女性が店に駆け込んできまし…

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ヒサユキの記憶 ― 鬼を生んだ女性の話

こんな所でヒサユキの名前に会うとは、実際のところ驚いている。 彼女の事について真相を伝えるのは私としても心苦しいが、だがこの様に詮索を続けさせるのは寧ろ彼女…

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サイフの持ち主は

これは今から7年ほど前、私が一人暮らしを始めたばかりの頃の話です。 高校を卒業し、就職と同時に実家を出て、徒歩30分ほど離れた土地で初めての一人暮らしを始め…

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山に還った者たち ― アガリビトの伝承

山は怖い。 その理由はいくつもある。幽霊、野生動物、天候の急変など、命に関わる要素がいくつも潜んでいる。 けれど、それらの中でも最も恐ろしいのは、「人間」だ…

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祭祀 ― 封印された神と“繋がった者”

近所に家族ぐるみで懇意にしてもらってる神職の一家がある。 その一家は、ある神社の神職一家の分家にあたり、本家とは別の神社を代々受け継いでいる。 うちも住んで…

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千寿江 ― 遺された名の呪い

もう色々済んだから、書かせてくれ。かなり長い。 父親には妹がいたらしい。俺にとっては叔母に当たるが、叔母は生まれて数ヶ月で突然死んだ。原因は不明。 待望の娘…

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地下の井戸 ー 消えた若頭

これを書いたら、昔の仲間なら俺が誰だか分かると思う。 ばれたら相当やばい。まだ生きてるって知られたら、また探しにかかるだろう。 でも俺が書かなきゃ、あの井戸…

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末代までの呪い

これは私自身の実体験です。 …と言っても、正確には“まだ終わっていない”話なのですが──とにかく、聞いてください。 ※ 私は現在23歳、介護士として働いてお…

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裏S区 ー 憑くモノ、祓う者

※本作品は実話をもとにしたフィクションです。 九州のある地域の話。 仮だが、S区という地域の山を越えた地域の、裏S区って呼ばれている地域の話。 現在では裏と…

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