北町ポートの無人の乗車記録
朝五時の北町ポートで、自転車の前輪だけがまだゆっくり回っていた。管理画面には、無人の乗車記録が毎晩一件ずつ並び、霜の上には手のひらの形が二つずつ付いていた。相棒…
怖い話なのに、なぜか笑ってしまう。そんな不思議な怪談を集めました。ホラーとユーモアが同居する、笑える怪談のコーナーです。怖いだけでは物足りない方に。
朝五時の北町ポートで、自転車の前輪だけがまだゆっくり回っていた。管理画面には、無人の乗車記録が毎晩一件ずつ並び、霜の上には手のひらの形が二つずつ付いていた。相棒…
深夜2時14分、メニューにない鼠の天ぷらの注文が入った。電源を切ったフライヤーからは、油の弾ける音がしていた。作ってもいない品に、星のレビューだけが先に付いた。…
川沿いのマンションで管理員をしている私のタブレットに、毎朝3時14分、住戸のない地下1階から修繕依頼が届く。件名は「開けてください」。地下の点検口は溶接され、1…
県境の湯の町の小さなラジオ局で、同僚が録ってきた音に、彼が言った覚えのない一言が入っていた。町の人は誰も驚かず、財布から薄い紙を出して見せる。ヨマセ様に代わりに…
コンビニの深夜バイトで出会った、午前三時にきっちり現れる不思議な常連客。防犯カメラに映らないのに、礼儀だけは完璧だった。…
俺の姉は、昔から“運が良い”と評される人間だ。 宝くじを買えば、ほぼ毎回のように当たりが出る。とは言っても、夢のような3億円といった大当たりではない。大抵は3,…
私はエレベーターに乗る際、たとえ誰もいないように見えても、軽く会釈をしてから乗り込むようにしている。それには、ある出来事がきっかけとなっている。 ※ 数年前のこ…
大阪市西区、駅から徒歩五分という好立地にあるマンションに引っ越したのは、今から三年前のことです。 コンビニまでわずか一分という便利な場所にありながら、家賃はなん…
中学生の頃、家が近いということもあり、毎日のように学校から一緒に帰る友人がいた。 私は女で、その友人も同じく女の子。名前はユキ。小さな頃からの幼馴染だった。 中…
これは、もう何年も前の出来事になる。 当時、私はある会社の社員寮に入っていた。夏の終わり頃のことだった。その年に新たに採用された新入社員4人が、休日に連れ立って…
石川・七尾の一本杉通りの福引所には、パイプ椅子が一脚だけ開いたまま置いてあります。木の箱に手を入れた孫の耳元で「それだっ」と怒鳴った祖父の声と、六等の日本酒の裏…
一年ほど前に起きたこと。 俺の学校は全寮制なんだけどさ、寮の一番端の部屋でよく幽霊騒ぎがあったんだよね。 俺は反対側の端っこの部屋だから、そこの部屋に行く機会は…
これは僕の姉が、今の旦那と同棲中に体験した話です。 姉は何年か前に、京都の市内にあるマンションに旦那さんと住んでいました。 当時旦那さんは朝早い仕事をしており、…
俺は幽霊は見たことがないのだけど、夢とそれに関する不可思議な話。 中学3年生くらいの頃から、変な夢を見るようになった。 それは、ショートヘアで白いワンピースを着…
半年前に誕生日を迎えたんだけど、その夜に不思議な夢を見た。 昔のおじいちゃんの家で正座をしていて、辺りを見渡していたら、ふとおばあちゃんが入って来た。 おばあち…
小学生の時、俺の住んでいた町ではある噂が実しやかに囁かれていた。 それは、夜人気の無い道を歩いている時にビルとビルの隙間の前に立つと、その暗闇から細長い腕が伸び…
人間の顔が全く変わってしまうことなんてあるのかね? この前、久しぶりに従兄弟と一緒に親戚に会いに行ったら、親戚のお姉さんの顔が全く別人になっていた。 整形ではな…
俺の爺ちゃんの話。 爺ちゃんは入院中に二度も危篤状態になり、いつ逝ってもおかしくない状態だった。 二度目の危篤から生還した時に爺ちゃんに聞いたら、 「ここで死ん…
高校の時、クラスに虐められている訳じゃないけどいじられ系のAという奴が居た。 何と言うか、よく問題を当てられても答えられず、笑われるような感じ。 でも本人はへら…
ウチのじじ犬オンリーだけど、俺は夢で犬と会話できるっぽい。 じじ犬と同じ部屋で寝ていると、大抵じじ犬と喋っている気がする。 「若いの、女はまだ出来んのか?」 「…
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