終点の白いドーム
最終電車で眠り込み、目を覚ますと、終点は、真っ白なドームの駅でした。読めない駅名、灰色の人々、橙色の空。家にも、電話が、つながりません。私が、その異空間から持ち…
続きを読む:終点の白いドーム最終電車で眠り込み、目を覚ますと、終点は、真っ白なドームの駅でした。読めない駅名、灰色の人々、橙色の空。家にも、電話が、つながりません。私が、その異空間から持ち…
続きを読む:終点の白いドーム築四十五年の学生アパートで金縛りに遭い、窓一面を埋め尽くす無数の顔と目が合った夜。幽霊の知識がない私がとっさにした「あるお願い」で、顔たちは揃って呆れ顔になり消…
続きを読む:(゚Д゚)ハァ?って表情になって消えた占い師に「長くは生きられない」と告げられました。左手を握る、日本のものではない何か。動かないはずの左手でチェロを弾く夢と、肩にそっと置かれる手。予言の年月を越え…
続きを読む:神に愛されるということ幽霊より、生きている人間のほうが怖い。九歳で出会った優しい常連客から、夜道の襲撃、そして抑揚のない声で同じ言葉を繰り返した車の男まで。犯罪者とばかり縁のある私の…
続きを読む:犯罪者に縁のある私怖い話。古い木造アパートで毎晩のように鳴り続ける深夜のチャイム。けれど監視カメラには誰も映らず、声だけが記録されます。意を決してドアを開けた先にいた者たちの正体…
続きを読む:ピンポンダッシャーズ高校の中庭で、世界がぴたりと止まった、あの十秒間。視覚以外の五感がすべて消えたその時を境に、親友との関係も、座席も、自分の記憶までもが、少しずつずれ始めました。…
続きを読む:止まった十秒仕事帰り、行きつけの深夜の古書店へ向かいエレベーターを六階で降りると、視界一面が真っ白だった。匂いも音も消えた空間、灰色の服の男、トオリヌケという言葉、そして消…
続きを読む:消えた数時間仕事帰りに電車で寝過ごし、降りた駅は「ゆやみ」という見知らぬ無人駅でした。鳥居、濁った目の老婆、山に灯る提灯、そして手を引く男の子。帰宅後にいくら調べても、その…
続きを読む:ゆやみという駅祖父の通夜の晩、築百五十年の庄屋屋敷で一人、ガラス張りの奥座敷に通された私。長い廊下を引きずる足音、波打つ襖、共振するガラス。家族はイタチの仕業だと言うが――山…
続きを読む:イタチの仕業築四十年の安アパートに越して三日目の夜のことです。薄い壁の向こうから、低い声が聞こえてきました。リン、リリン。鈴を真似たようなその声は、月に一度だけ、壁に口を押…
続きを読む:薄い壁の向こうで鳴る鈴いじめから逃れ、海辺の古い漁村に預けられた、ある夏のことです。磯で出会った優しいお姉さんと毎日遊ぶうち、私の体は少しずつ蝕まれていきました。村の誰ひとり知らない…
続きを読む:不思議なお姉さん瀬戸内の窯業の町で、大きなため池が埋め立てられ、広い更地になりました。ため池の跡は絶好の遊び場でしたが、地元の子は誰も真ん中へは行きません。真ん中まで走っていく…
続きを読む:ため池の跡に建った家日本海の漁師町へ帰省した夏、兄と僕は引き潮の干潟の彼方に、くねくねと動く白いものを見つけました。双眼鏡で覗いた兄はその夜から変わり果て、祖父は青ざめて駆けてきま…
続きを読む:干潟の白いものこれは夏休みも間近に迫った大学3年生の頃の話。 大学の友人の樹と覚、そして修(俺)の3人で、海に旅行しようと計画を立てたんだ。 計画段階で、樹が「どうせなら海で…
続きを読む:リゾートバイト(前編)次の日、殆ど誰も口を利かないまま朝を迎えた。沈黙の中、急に携帯のアラームが鳴った。いつも俺達が起きる時間だった。 覚の体がビクッとなり、相当怯えているのが窺えた…
続きを読む:リゾートバイト(中編)ミステリーを応援する
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