白き龍神様(宮大工13)
宮大工の見習いだった十五歳の春、湖畔の社の裏で朽ちた祠を直した。霙の朝、崖から湖に落ちた俺を救ったのは、白き龍神様と、紅い唇の女性だった。気づけば対岸に倒れてい…
じわじわ来る、あの感覚。大きな叫び声や派手な演出ではなく、日常の中にそっと潜む怖さ——ほんのり怖い話は、読んだ後もしばらく頭に残る静かな恐怖を描いています。「佐々間のおばちゃん」をはじめ、日常に紛れ込む静かな怖さを約400話収録しています。
宮大工の見習いだった十五歳の春、湖畔の社の裏で朽ちた祠を直した。霙の朝、崖から湖に落ちた俺を救ったのは、白き龍神様と、紅い唇の女性だった。気づけば対岸に倒れてい…
大学生時代、同じゼミにAと言う男がいました。 Aはあまり口数の多い方ではなく、ゼミに出席しても周りとは必要なこと以外はあまり話さず、学内にも特に親しい友人はいな…
同窓会の案内が来て、中学生だった当時を懐かしんでいたら思い出したことがある。 この間の夜、ふと目が覚めると目の前に血を流した女の人がいた。 寝ぼけていたし起こさ…
JRがまだ国鉄と呼ばれていた頃の話。 地元の駅に蕎麦屋が一軒あった。いわゆる駅そば。 チェーン店ではなく、駅の外のあるお蕎麦屋さんが契約していた店舗で、『旨い、…
小学四年生の時の話。 当時、俺は団地に住んでいた。団地と言っても地名が○○団地というだけで、貸家が集合している訳じゃなく、みんな一戸建てに住んでいるような所だっ…
うちの地元に「○っちゃテレビ」というケーブルテレビの放送局があるんだが、たまに「地元警察署からのお知らせ」というのを流すんだ。 どこそこのお婆さんが山に山菜を採…
小学校の頃、近所にお化け屋敷と言われている家があった。 まあ、実際は屋敷という程でもない少し大きめな日本家屋なんだが、小学生の言うことだしな。 その日は両親共に…
現在、インドには日本の人口の約10倍となる約12億人が暮らしている。ゆえに、それだけ人がいれば変わり者も多い。 2012年に『犬と結婚した男がインドいる』とネッ…
先週の事なんだけど、小三の俺の弟が体験した話。 弟はその日、学校が終わって一度家に帰ってから、仲の良い友達と一緒に近くの公園で遊ぶことにした。 夕方になってかく…
専門学生の頃に深夜専門でコンビニのアルバイトをしていた時の話。 ある日の午前1時頃に駐車場の掃除をしていると、道路を挟んだ向こう側の方から何か乾いた物を引き摺る…
十年程前、親方の親友でやはり宮大工の棟梁であるKさんが病気で倒れてしまった時の事。 親方とおかみさんは急遽お見舞いに行き、俺は親方の代理で現場を取り仕切った。 …
奥秩父の谷にある社では、水場の柄杓を伏せずに椀を上へ向けて置く決まりがある。渓流の解禁日、境内に張られたテントを片づけた私は、その晩、背を向けて立つ少年を見た。…
僕が小学生の頃なので、もう20年くらい前になるのか。 母方の祖母(大正生まれで当時60歳)から聞いた話を思い出した。 祖母がまだ若かった頃、北海道の日本海側の漁…
じいちゃんが亡くなって、じいちゃんの唯一の財産とも言える3つの山を5人の子供で分配するという話になった時のこと。 兄弟のうち4人は「山の一つには昔飼っていたシロ…
アサガオが咲いていたから、夏の事だったと思う。 私は5歳で、庭の砂場で一人で遊んでいた。 ふと顔を上げると、生け垣の向こうに着物姿の見知らぬお婆さんがニコニコし…
あまり怖くないが不思議な話をひとつ。 30年くらい前、小学校に行くかいかないかの頃。 父の実家が鹿児島最南端の某島で、爺さんが死んだというので葬式に。 飛行機で…
夏が近くなると思い出すことがある。 中学生の時、ある夏の日のことだ。俺は不思議な体験をした。 夏休みを迎えて、同世代の多くは友達と遊んだり宿題をやったりしていた…
これはテレビ番組の『探偵!ナイトスクープ』で実際にあった話である。 依頼の内容は、迷いインコを保護したのでその飼い主を捜して欲しいというもの。 インコは「ピーコ…
子供の頃に姉が、 「縁側のとこの廊下、壁に行き当たるでしょ。あそこ、昔は部屋があったんだよ。 人に貸してたんだけど、その人が自殺したから埋めたの。 今はもう剥げ…
大学二年の夏休みに入る少し前からだったかな…。 コンビニやらスーパーやらの入り口、とにかく全ての自動ドアが俺に反応しなくなった事があった。 それまでは普通に入る…
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