シロ

公開日: ほんのり怖い話

DSC_0217

じいちゃんが亡くなって、じいちゃんの唯一の財産とも言える3つの山を5人の子供で分配するという話になった時のこと。

兄弟のうち4人は「山の一つには昔飼っていたシロという犬のお墓があるから、売らずに長男が相続して守ろう」と主張したんだけど、次男だけは男の兄弟3人で一つずつ相続しようと主張して譲らなかった。

その次男が宗教にどっぷりはまっていて、山に宗教施設を建てたかったらしい。

結局弁護士やら何やらが入るごたごたになっちゃったんだけど、その真っ最中に次男が宗教関係者やバックにいるヤクザを連れて山に入った。

もう施設を作る気満々で山の中を見て回ったんだけど、山を降りる時にヤクザが「ここの山はやめたほうがいい」と言い出したんだって。

「山に入った時から真っ白い大きな犬がずっと付いてきた。あれはこの世のもんじゃない」

次男はすぐにそれがシロだと解って、山に執着するのをやめたらしい。

関連記事

エレベーター

ワープする部長

会社でのぬるい話をひとつ。コンサル部の部長は時々ワープするらしい。打ち合わせ中に他の場所で目撃されたり、出張中なのにかかってきた電話に出ていたりと、「瞬間移動できる」ま…

今の死んだ人だよな

この4月の第3土曜日のことなんだが、自分は中学校に勤めていて、その日は部活動の指導があって学校に出ていた。その後、午後から職員室で仕事をしていた。その時は男の同僚がもう二人来て…

アマヒメ様

その山村には、奇妙な言い伝えがあった。寛政年間(18世紀終盤)のある年、雲一つ無いよく晴れ渡った空から、にわかに雨が降った。おかしな事もあるものだと村人が空を見上げてい…

狐(フリー画像)

狐の加護を受ける家系

自分の家には、呪いと言うよりは加護みたいなものがあるらしい。その内容は、何故か取引相手や仕事仲間が事故に遭わなくなったり、病気が治ったり出世したり、良縁に恵まれたりするというも…

寝室(フリー背景素材)

ムシリ

私の家系の男は全員『ムシリ』という妖怪が見える。正確には、思春期頃に一度だけ会うものらしい。おじいさんの話だと、夜寝ていると枕元に現れ、家系の男の髪の毛を毟り、食べるの…

住宅街(フリー写真)

ヤクルトをくれるお婆さん

あれは俺が小学4年生の時でした。当時、俺は朝刊の新聞配達をしていました。その中の一軒に、毎朝玄関先を掃除しているお婆さんが居ました。そのお婆さんは毎朝、俺が …

浅間神社の氏神様(宮大工4)

とある秋の話。俺の住む街から数十キロ離れた山奥にあるA村の村長さんが仕事場を訪れた。A村の氏神である浅間神社の修繕を頼みたいという。A村は親方の本家がある村であ…

狐(フリー写真)

鼠の天麩羅

知人の劇団員が、地元の猟師さんの笑い話を元に劇を作ったことがある。長くなりますが、よろしければ暇潰しにどうぞ。 ※ 元号が幾つか前の時代のお話。木樵と炭焼きと、猟師…

田舎(フリー写真)

魚のおっちゃん

曾祖母さんから聞いた話。曾祖母さんが子供の頃、実家近くの山に変なやつが居た。目がギョロッと大きく、眉も睫も髪も無い。太っているのだがブヨブヨしている訳でもなく、…

宇宙(フリー画像)

宇宙人の魂

俺が小学4年生くらいの頃に体験した不思議な話。夏休みに家族4人(父、母、俺、妹)で、富士山近くのサファリパークみたいな所へ遊びに行きました(場所ははっきりと覚えていません)。 …