黒田君
僕が彼に出会ったのは、高校1年生の時の事です。 一応政令指定都市ですが、都心ではありません。家から歩いて3分以内に何軒かコンビニはありますが、全部ローソンです。…
じわじわ来る、あの感覚。大きな叫び声や派手な演出ではなく、日常の中にそっと潜む怖さ——ほんのり怖い話は、読んだ後もしばらく頭に残る静かな恐怖を描いています。「佐々間のおばちゃん」をはじめ、日常に紛れ込む静かな怖さを約400話収録しています。
僕が彼に出会ったのは、高校1年生の時の事です。 一応政令指定都市ですが、都心ではありません。家から歩いて3分以内に何軒かコンビニはありますが、全部ローソンです。…
一人暮らしの兄貴の部屋に、明らかに場違いな人形がぽつんと置いてある。 「何これ?」と聞いたら、元カノに連れられて入った店で目が合ったから買ったらしい。 色々突っ…
僕の知り合いに御祓いの仕事をしている人がいる。 知り合いというか、最寄り駅の近くの立ち飲みで出会ったおばさん。 それが今から数えて7年前くらいかなと思う。 引っ…
オオカミ様が代わられてから数年が経った。 俺も仕事を覚え数多くの現場をこなし、自分でも辛うじて一人前の仲間入りを果たす事が出来たと実感するようになった。 また、…
晩秋の頃。 山奥の村の畑の畦に建つ社の建替えを請け負った。 親方は他の大きな現場で忙しく、他の弟子も親方の手伝いで手が離せない。 結局、俺はその仕事を一人で行う…
お伊勢参りの翌年、梅が開き始める頃。 山の奥にあるお稲荷様の神主さんから、お社の修繕依頼が入った。 そう、弟弟子の一人が憑かれたあのお稲荷様の社だ。 親方に呼ば…
オオカミ様のお社を修理し終わった後の年末。 親方の発案で親方とおかみさん、そして弟子達で年末旅行に行く事になった。 行き先は熱田神宮と伊勢神宮。 かなり遠い所だ…
ある年の秋。 季節外れの台風により大きな被害が出た。 古くなった寺社は損害も多く、俺たちはてんてこ舞いで仕事に追われた。 その日も、疲れ果てた俺は家に入ると風呂…
年号が変わる前年の晩秋。 とある街中の神社の建て替えの仕事が入った。 そこは、幼稚園を経営している神社で、立替中には園児に充分注意する必要がある。 また、公園も…
とある秋の話。 俺の住む街から数十キロ離れた山奥にあるA村の村長さんが仕事場を訪れた。 A村の氏神である浅間神社の修繕を頼みたいという。 A村は親方の本家がある…
お稲荷さま騒動から3年ほど経った晩秋の話。 宮大工の修行は厳しく、なかなか一人前まで続く者は居ない。 また、最近は元より、今から十年以上前の当時でも志願してくる…
俺が宮大工見習いを卒業し、弟子頭になった頃の話。 オオカミ様のお堂の修繕から三年ほど経ち、俺もようやく一人前の宮大工として仕事を任されるようになっていた。 ある…
俺が宮大工見習いをしてた時の話。 大分仕事を覚えてきた時、普段は誰も居ない山奥の古神社の修繕をする仕事が入った。 だが親方や兄弟子は同時期に入ってきた地元の大神…
俺ね、物心ついた時から“薪”がどうしてもダメだったんです。あの木を割った棒きれが。 どうダメだったかと言うと、例えば『北の国から』などのドラマで薪が出ると、物凄…
久しぶりに休みが取れた。たった2日だけど、携帯で探される事も多分ないだろう。 ボーナスも出た事だし、母に何か美味いものでも食わせてやろう。 そう思って、京都・貴…
一文無しで郷里に戻った男が、近所の川で釣り上げた布の人形。それは三十年前、自分が川へ投げ込んだ、あの子の人形だった。耳もとに響いた声と、苔むした墓の影。切なくて…
小学校の時に転校してきた奴で、少し変わった奴がいた。 家はやや貧乏そうで、親父さんがいないみたいだった。 お袋さんは2、3回見たことがあるけど優しそうで普通に明…
小学生の頃に作った怖い話が学校中に広まり、泣きじゃくる私に祖父は、遠い山の村で起きた出来事を語ってくれた。その話に出てきた入ってはいけない場所とは何だったのか。…
私の部屋にはよく夜中に霊が来ます。その時は必ず透けて見えます。 たまに映画のスクリーンのようにその霊にまつわるだろう景色も一緒に見えるのですが、何年か前にある男…
5年ぐらい前、地方都市でホステスをしていた時の話。 一緒に働いている女の子で、自称霊感の強いMちゃんという子がいた。 最初は信じていなかったのだが、Mちゃんが「…
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