干潟の白いもの
日本海の漁師町へ帰省した夏、兄と僕は引き潮の干潟の彼方に、くねくねと動く白いものを見つけました。双眼鏡で覗いた兄はその夜から変わり果て、祖父は青ざめて駆けてきま…
続きを読む:干潟の白いもの日本海の漁師町へ帰省した夏、兄と僕は引き潮の干潟の彼方に、くねくねと動く白いものを見つけました。双眼鏡で覗いた兄はその夜から変わり果て、祖父は青ざめて駆けてきま…
続きを読む:干潟の白いものこれは夏休みも間近に迫った大学3年生の頃の話。 大学の友人の樹と覚、そして修(俺)の3人で、海に旅行しようと計画を立てたんだ。 計画段階で、樹が「どうせなら海で…
続きを読む:リゾートバイト(前編)次の日、殆ど誰も口を利かないまま朝を迎えた。沈黙の中、急に携帯のアラームが鳴った。いつも俺達が起きる時間だった。 覚の体がビクッとなり、相当怯えているのが窺えた…
続きを読む:リゾートバイト(中編)俺達は死んだように眠り、翌日、離塵さんの声で目を覚ました。 「皆さん、起きれますか?」 特別寝起きが悪い樹を、いつものように叩き起こし、俺達は離塵さんの前に3人…
続きを読む:リゾートバイト(後編)秋に転校してきた、色の白い少女ゆかり。亡き母の形見のお守りを、いつも大切に胸につけていました。乱暴な同級生が、無理にそれを開いてしまったとき、手紙に記されていた…
続きを読む:ゆかりちゃん序 暇なときにここを読んでいる者です。俺自身、霊感とかまったくありません。ここに書き込むようなことはないだろうと思ってたんですが、 先月起こった話を書き込もうか…
続きを読む:コトリバコ(長編)卒業旅行で訪れた、湖畔の古い別荘。深夜に鳴った黒電話から聞こえたのは、テープを早送りしたように歪んだ、女の声でした。その電話を受けた者から、一人、また一人と。受…
続きを読む:…からの電話旅先の県道で食あたりに倒れたとき、野次馬の中に四頭身の異様な女がいました。退院の日も病院の門に。以来、人ごみのたびに、無表情のその女が、決まって五十メートル先か…
続きを読む:幽霊ってさ、通り魔みたいに理不尽な存在だと思うんだわたしの実家には、相手に悪夢を見せる歌が代々伝わっている。開かずの仏間の隅には戒名のない黒い木札があり、母はその前にだけ塩を供えた。婚約者にこの話をできずにいる…
続きを読む:塩が供えられた黒い木札親父の実家は車で二時間弱の田舎にあった。 その田舎町が好きで、高校生になるとよくバイクで訪れた。 高校三年になる前に最後に訪れたのが、それからもう十年以上前のこ…
続きを読む:八尺様(長編)中学生の頃は田舎もんの世間知らずで、悪友の英二、瞬と三人で毎日バカやってた。まぁチンピラみたいなもん。 俺と英二は両親にもまるっきり見放されてたんだが、瞬のお母…
続きを読む:かんかんだら(長編)絵本『ウォーリーをさがせ』にまつわる怖い都市伝説を、古本屋で出会った一冊の奇妙な本とともに辿ります。全ページに引かれた迷いのない赤鉛筆の丸、最後の見開きにだけ無…
続きを読む:ウォーリーを探せの怖い都市伝説目をつぶって三回まわると、私は知らない場所に立っていました。三歳で水族館、五歳で人のいない入り江、中学でひとりきりの四時間目の教室。あの入り江から持ち帰ったジャ…
続きを読む:ジャム瓶の砂が減っていく昭和の終わり、神奈川県の駅ビルで起きた不思議な話です。階段もエスカレーターも使わず、決まった角を曲がるだけで三階から四階へ――再現できる「近道」、七分ずれる柱時…
続きを読む:神奈川県某駅の駅ビル深夜の雑居ビルでエレベーターの扉が開くと、そこは一階のロビーではなく、夜の野原だった。匂いも、音も、確かにあった。降りなかった私に警備員が漏らした一言が、今も忘…
続きを読む:エレベーター友人の部屋の宙に、手を振るとそこだけ動きが遅くなる場所があった。バスケットボールほどの、時間が淀む丸い空間。触れてはいけないその領域をめぐる不思議な体験を、淡々…
続きを読む:スローになる空間町に出回った一枚のチラシが、パンは危険な食べ物だという奇妙な統計を並べていた。母が、隣人が、商店街が少しずつ変わっていく。数字の正体に気づいたとき、本当の目的が…
続きを読む:パンは危険な食べ物ミステリーを応援する
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