かんかんだら(長編)
中学生の頃は田舎もんの世間知らずで、悪友の英二、瞬と三人で毎日バカやってた。まぁチンピラみたいなもん。 俺と英二は両親にもまるっきり見放されてたんだが、瞬のお母…
続きを読む:かんかんだら(長編)中学生の頃は田舎もんの世間知らずで、悪友の英二、瞬と三人で毎日バカやってた。まぁチンピラみたいなもん。 俺と英二は両親にもまるっきり見放されてたんだが、瞬のお母…
続きを読む:かんかんだら(長編)絵本『ウォーリーをさがせ』にまつわる怖い都市伝説を、古本屋で出会った一冊の奇妙な本とともに辿ります。全ページに引かれた迷いのない赤鉛筆の丸、最後の見開きにだけ無…
続きを読む:ウォーリーを探せの怖い都市伝説昭和の終わり、神奈川県の駅ビルで起きた不思議な話です。階段もエスカレーターも使わず、決まった角を曲がるだけで三階から四階へ――再現できる「近道」、七分ずれる柱時…
続きを読む:神奈川県某駅の駅ビル深夜の雑居ビルでエレベーターの扉が開くと、そこは一階のロビーではなく、夜の野原だった。匂いも、音も、確かにあった。降りなかった私に警備員が漏らした一言が、今も忘…
続きを読む:エレベーター友人の部屋の宙に、手を振るとそこだけ動きが遅くなる場所があった。バスケットボールほどの、時間が淀む丸い空間。触れてはいけないその領域をめぐる不思議な体験を、淡々…
続きを読む:スローになる空間町に出回った一枚のチラシが、パンは危険な食べ物だという奇妙な統計を並べていた。母が、隣人が、商店街が少しずつ変わっていく。数字の正体に気づいたとき、本当の目的が…
続きを読む:パンは危険な食べ物終電を逃して乗った深夜の特急に、灰色のコートを着た痩せた男が乗ってきました。年齢当ての男は、乗客の歳を次々と言い当てていきます。けれど奥の席にいた女性の誕生日を…
続きを読む:年齢当ての男の白い顔母の四十九日を終え、五年ぶりに実家へ帰りました。書斎の机の引き出しにあったのは、去年私が贈ったカレンダーを切り刻んだ日付の紙片です。十三枚のうち、一枚だけが上下…
続きを読む:日付の紙片を一枚だけ直した山形・鶴岡の古い下宿に住んでいた学生の頃、私は週に二、三度は金縛りにあっていました。ある晩、首の両脇にもっさと降ってきたのは、長い黒髪ではなくアフロのかつらでし…
続きを読む:金縛りの首に降ってきたもっさ三河・岡崎の花火師だった爺ちゃんは、打ち上げの朝、必ず空へ「今日は借りるで」と頭を下げる人だった。旅立ったあと、墓の手続きや法事の日にだけ判で押したように降り続…
続きを読む:雨を降らせる爺ちゃん尼崎の駅裏、築四十年の扇栄ビルの遅いエレベーターには、灰色の背広の先客が出るという。残業帰りの夜九時、うっかり放った一発が招いてしまった気まずすぎる遭遇と、管理…
続きを読む:灰色の背広の男小樽の運河沿い、石造り倉庫の貸間に住み着いた黒い人影の話です。本を倒し扉を開けるイタズラ好きだと思っていたのに、四十度の熱で動けなくなった雪の夜、あいつは机から…
続きを読む:林檎の軸をそろえていた影松山の商店街の裏、元銭湯の二階に家賃三万五千円で住んだ三年前の話です。風呂場の電球だけが切れ続け、夜の十時四十分になると壁が決まって三つ鳴りました。乾物屋のおば…
続きを読む:元銭湯の二階で鳴る三つの音愛知の常滑で育った私が、中学生だった秋の夕暮れに、寺の脇道で出会った黒い回転する毛の塊。十年後、図書館の妖怪図鑑でその正体を知り、さらに、あの日の門前に残ってい…
続きを読む:門前を左回りに掃いた日ミステリーを応援する
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