カテゴリー: 怖い話

夜中に一人で読んではいけない、と分かっていても止まらない。背筋がぞっとする怖い話・ホラー短編をまとめました。実話風の体験談から本格的な怪談まで、幅広い怖い話を揃えています。

肝試し

高校二年の夏、廃校になった分校にひとりで泊まった郡司が消えました。翌朝かけた電話は繋がり、向こうからものすごい風の音がした。しかし携帯は寝袋の中にあった。二十年…

憑依

廃業した古い個人医院を改装した学習塾での話です。真夏でも冷える奥の教室、日ごとに濃くなる消毒液の匂い、誰もいない部屋から響く子どもの咳。ある夜、頼れる先輩講師に…

疫病神

雨の日、ずぶ濡れの男が玄関に立ち、この家には悪いものが憑いていると告げて去りました。その日から一家を順に襲う、次々と持っていかれる災い。山あいの古い農家と屋敷神…

飼い猫

雪深い山あいの古い家で、七歳の私を夜ごと訪れた二つの影。布団の中の顔、窓辺の少女、闇の廊下を歩く裸足の足音、そして夢に伸びてくる冷たい手。守ってくれたのは、一匹…

イタコ

北東北の寒村に残る土着のイタコを録音するため、私は年に三日だけの大祭に立ち会いました。場所と日が揃わねば口を開かない理由、そして白い布で目を覆い続ける理由。禁を…

ねろてばさん

山陰の谷にひっそりと残る十七戸の集落に、奇妙な子守唄が伝わっていました。目ん玉でんぐりがえして寝ろ、と歌うその意味を、私は裏山が薄い緑に光る夜に思い知ります。ね…

ゲシュタルト崩壊

鏡に映った自分の目を見つめ、「お前は誰だ」と問いかける。ただそれだけのまじないに、悪友の修二はのめり込んでいった。やがて電話越しに聞こえたのは、聞き覚えのない平…

33年間

火山の噴火で地中に沈んだ村の跡で、井戸を掘っていた私の祖先が、古い屋根の下から響く音を聞いた話です。三十三年ぶりに掘り出された二人の生き残り、記録と合わない人数…

呑まれた更地

古い窯業の町で育った私には、三十年経っても忘れられない出来事があります。埋め立てたばかりのため池の更地で遊んでいたあの日、目の前で友達が柔らかな土に呑み込まれ、…

ゆかりちゃん

秋に転校してきた、色の白い少女ゆかり。亡き母の形見のお守りを、いつも大切に胸につけていました。乱暴な同級生が、無理にそれを開いてしまったとき、手紙に記されていた…

神社の奥の光

夕暮れの古い鳥居の奥に灯る光をめぐる、不思議な話の実話怪談です。手招きするように灯った淡い光。近づくほど濃くなる靄と、背筋を這う冷たい感覚の正体を、祖母は声をひ…