アガリビト

red-lights-at-night-in-snowy-mountain-valley

山は怖い。何が怖いって幽霊とか野生の動物とか天候とか色々あるけど、一番怖いのは人間。

お前ら山行くと開放的になるだろ?清々しい気持ちになるだろ?

あれは人としての境界を越えそうになってるから。都会から来た人間のような人工物に守られ続けてるヤツほど境界を越えやすい。簡単にタガが外れちゃうみたいだ。

観光地になっている山はまだいい。ゴミであっても人工物があればなんとか留まれる。でも本当に純粋な自然の中に長い時間いるのはやばい。狂う。ってか戻っちゃう、動物に戻っちゃう。

遭難とかしちゃうと最悪。

無意識に「助けが来ないかも、死ぬかも」って思う。そうすると生き残るために人間であることを辞めちゃう。

それは動物として当たり前の事なんだけど、人間には戻れなくなる。コカコーラの炭酸が抜けてくみたいに常識とかモラルがどんどん抜け落ちて、別のモノになっちゃう。

だからお前等がもしも万が一、人の手が入ってない山で「人間みたいなモノ」を見たら逃げた方がいいよ。

俺の婆ちゃんは「アガリビト」って呼んでた。婆ちゃんの住んでるとこでは神様なんだそうだ。

だから山で行方不明になった人も、なかにはアガッちゃった人いるんじゃないかなって思ってる。

神降ろし(長編)

2年くらい前の、個人的には洒落にならなかった話。大学生になって初めての夏が近づいてきた金曜日頃のこと。人生の中で最もモラトリアムを謳歌する大学生といえど障害はある。そう前期試験…

日本人形(フリー画像)

ばあちゃんの人形

母から聞いた本当にあった話。肉親の話だから嘘ではないと思う。母の昔の記憶だから、多少曖昧なところはあるかもしれないけど。 ※ 母がまだ子供の頃、遊んで家に帰って来たら居間の…

某宗教団体

某宗教団体(J・W)で、伝説的になっている話をひとつ書き込みます。ある姉妹(その教団内ではバプテスマ=洗礼を受けた女性をこう呼びます)が、王国会館(集会を開く場所)の周りで草刈…

火傷の治療

昭和の初め頃、夕張のボタ山でのお話。開拓民として本州から渡って来ていた炭鉱夫Aさんは、爆発事故に見舞われた。一命はとりとめたものの、全身火傷の重体だった。昔の事とて、ろ…

湧き水(フリー写真)

岩のくぼみ

父が二十代の頃に体験した話です。私が住んでいる場所は、自然豊かな地域です。山も海も身近にあり、今でも手漕ぎの小船で海へ出て、魚釣りをされる年配の方が沢山居られます。 …

コンセント

最初に気付いたのは散らかった部屋を、僕の彼女が片付けてくれた時だった。僕は物を片付けるのが苦手で、一人暮らしをしている狭いアパートはごみ袋やら、色々な小物で埋め尽くされていて、…

水溜り(フリー素材)

かえるのうた

ある年末の事です。会社の先輩からこんな誘いを受けました。「年末年始は実家に帰るんだけど、良かったらうちで一緒に年越ししない? おもしろい行事があるのよ。一回見せてあげたいなあと…

わたしはここにいるよ

俺が小学生の頃の話。俺が住んでいた町に廃墟があった。2階建てのアパートみたいな建物で、壁がコンクリートでできていた。ガラスがほとんど割れていて、壁も汚れてボロボ…

ネットカフェ(フリー写真)

ネットカフェの恐怖体験

ネットカフェを三日間連続で利用したことがあったんだけどさ、36時間以上は連続利用出来ないから一度追い出されるのね。今までマッサージチェアやリクライニングチェアがある部屋しか使わ…

火柱

人型焼き

ある夏の日の話をしようと思う。その日は、前々から行くつもりだった近場の神社を訪ねた。俺には少々オカルト趣味があり、変な話や不思議な物等が大好物だった。この日も、…