アガリビト

red-lights-at-night-in-snowy-mountain-valley

山は怖い。何が怖いって幽霊とか野生の動物とか天候とか色々あるけど、一番怖いのは人間。

お前ら山行くと開放的になるだろ?清々しい気持ちになるだろ?

あれは人としての境界を越えそうになってるから。都会から来た人間のような人工物に守られ続けてるヤツほど境界を越えやすい。簡単にタガが外れちゃうみたいだ。

観光地になっている山はまだいい。ゴミであっても人工物があればなんとか留まれる。でも本当に純粋な自然の中に長い時間いるのはやばい。狂う。ってか戻っちゃう、動物に戻っちゃう。

遭難とかしちゃうと最悪。

無意識に「助けが来ないかも、死ぬかも」って思う。そうすると生き残るために人間であることを辞めちゃう。

それは動物として当たり前の事なんだけど、人間には戻れなくなる。コカコーラの炭酸が抜けてくみたいに常識とかモラルがどんどん抜け落ちて、別のモノになっちゃう。

だからお前等がもしも万が一、人の手が入ってない山で「人間みたいなモノ」を見たら逃げた方がいいよ。

俺の婆ちゃんは「アガリビト」って呼んでた。婆ちゃんの住んでるとこでは神様なんだそうだ。

だから山で行方不明になった人も、なかにはアガッちゃった人いるんじゃないかなって思ってる。

関連記事

繰り返し見る夢

夢に関する不思議な話を。同じ家や場所を繰り返し夢に見ることはあるだろうか。別に続きものという訳ではなく、ホラーであったり日常的であったりと、関連性は無いけど舞台がいつも…

ウォーリーを探せの怖い都市伝説

世界中で愛されている絵本が「ウォーリーを探せ」である。何百、へたしたら何千という群衆が描かれた絵本の中から、ウォーリーという一人の男を探す絵本である。ウォーリーの特徴は…

灯台(フリー写真)

囁く声と黒い影

昔、酒に酔った父から聞いた話だ。私の実家は曳船業…簡単に言うと船乗りをしている。海では不思議なことや怖いことが数多く起きるらしく、その中の一つに『囁く声と黒い影』という…

山道(フリー写真)

出られなくなる山道

車好きの友人(Aとします)から聞いた話です。G県のある山中に、夜間は通行禁止にされている山道があるそうです。夜間通行禁止の理由として、『明かりが全く無い上に見通…

後女

中1の頃の夏でした。私の祖母の一番上の兄、泰造さんが亡くなりました。といっても、私は泰造さんとは殆ど面識がなかったのですが、夏休みということもあり、両親と共にお葬式に出…

山根ェ

大学時代、サークルの友人と2人で深夜のドライブをしていた。思いつきで隣の市のラーメン屋に遠出して、その帰り道にくねくねと蛇のようにうねる山道を通った。昼間は何度か通った…

死者と会う方法

日本で2003年に『黄泉がえり』という映画が放映された。これは死者が蘇るというタイトル通りの話ではあるのだが、イギリスには実際に死んだ者と会える方法があるという都市伝説が存在する。 …

行方不明になった友達(長編)

これはまだ解決してないというか、現在進行形の事件です。プロの探偵さんに元々依頼してた事件なんですが、警察沙汰に発展するかもしれないし、しないかもしれないし、今はなんとも言えませ…

ドアノブ

奇妙なセミナー

これは私が幼稚園の年長から小学校低学年の頃に体験した話です。幼稚園年長の頃のある夜、母にそっと起こされ、着替えをさせられて車に乗せられた。車は見た事もないような暗い裏道…

コッケさん

私の田舎ではコケシの事をコッケさんと言って、コケシという呼び方をすると大人に相当怒られました。中学生に上がりたての頃、半端なエロ本知識で「電動こけし」という単語を知ったクラスの…