タグ: 怖い話

用水路の向こう

父から引き継いだ棚田の水路管理。「向こう岸に何かいても見るな」と言われていたが、ある夜の見回りで向こう岸に人の形をしたものを見た。翌朝、管理していた分水板が一枚…

最後列の同乗者

新幹線運休の振替で乗った夜行バスの最後列。消灯後、隣席に「酔ってしまって」と座ってきた女性。サービスエリアで降りた彼女は戻らず、運転手は最後列はあなた一人ですと…

三時台の住所

深夜のタクシー無線に、営業所が出したはずのない配車指示が入るようになった。訪ねた住所はいつも更地だった。『三時台の住所』と呼ばれる怪異を、個人タクシー運転手が淡…

集落の灯り

長距離トラック運転手が深夜の峠でエンジントラブルに見舞われた夜、山の斜面に灯りを見つけた。暦は昭和三十八年を示し、老婆は「夜明け前に出ないと外には戻れない」と言…

フィルムに残ったもの

廃駅での撮影ロケ中、カメラのファインダー越しに奇妙な影を見た。フィルムを現像すると、肉眼では何もなかったはずの場所に、人の形をした影が三つ四つ並んでいた。…

まだ開いていた店

母の入院見舞いで帰省した北陸の町。シャッター街になった商店街の奥に、子供の頃に通った手芸店の灯りがまだ残っていた。そこにいたのは、五年前に亡くなったはずのおばあ…

誰も覚えていない通り

帰省した朝、幼い頃通った商店街が消えていた。地図にも記録にもない。でも古い写真の中には確かにあの商店街がある。地元の老婆が言った。「覚えていると、他のものが消え…

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