神社の奥の光

20090505074601

俺、弓道やってるのね。その道場への行き道の途中を曲がると鳥居があるのよ。多分奥に神社があるんだろうけど見えてるのは鳥居だけ。で、鳥居の一直線上には暗いと何も見えないわけ。多分神社は一直線上にはないよ、右にそれる階段があったから。

ちょっと行ってみようと思って、今日の6時ぐらいに鳥居まで行ったの。もう最近はこの時間でも明るいから大丈夫だと思って。でもなんか暗いっていうか、軽く靄が鳥居周辺にかかってるんだ。曲がり角では全然かかってなかったのにな。

俺はなんか変だと思って、でもそういう体験とかしたことなかったから大丈夫だとおもったの。

じゃあ暗くならないうちにさっさといこうと思って、進もうとすると鳥居の奥がなんか光った。だれもいないよ?もちろん。靄がかかってるっていってもそのあたりぐらいは見えるよ。目はいいからね、間違いない。

なんとなく手招きされてる感じがした。それとあの背骨の神経をいじられてるような気持ちはよくはない感じがした。

2分ぐらい見てると光が少し変わってくるのがわかるんだ。説明しにくいけど、光が遠ざかっていくと大きくなったり、近づいてくると小さくなったり。多分前者だと思うけど、なぜか靄が強くなっていくんだ。普通こういうの弱くなるよね?

そろそろ帰るか行くか決めようと思ったら、突然、鳥居の奥の空気が変わった。

なんか左右からゾワッと空気が流れて色が変わっていくような感じ。そこで怖くなって帰っちゃったんだけどあれなんだったんだろ。行くが吉だったのか凶だったのか。とりあえず明日いってみる。

俺が体験した、本当の話。

この投稿に対するコメント

神道的に答えると、行かなくて良かったよ。

鳥居の奥は御神域だから悪霊とかは居ないが神様が居る。なので御神域での光とかは高確率で神様関係だ。

で、おおかたの神様は人の目に触れることを大変嫌がられる。そのため不用意に神様を見ると、かなりきつい罰が当たる。

今でも出雲とかの神様が通る道とかで、神様が通る時期になると、夜には一切の明かりを消し道を真っ暗に保って窓を堅く閉め、何があっても外を覗くなと言う風習が残っているが、それは神様を見てしまわないためにそうしているんだ。

関連記事

生まれ変わり

物心がついた頃から、 「僕は1回死んだんだ」 って言っていた。 むしろその記憶は今でも残ってる。 その自分が死んだって言っていた理由ももちろん覚えている。 …

鬼になった武士

文政十二年(1829年)、6月8日のこと。遠野南部藩からの命令で、この町で山狩りが行われた。 これは館野武石衛門という猟師がリーダーとなり、辺り一帯の村や町に住む武士や町人、農民…

東京五輪

ナレーションの声

小学5年生の頃、アメリカでワールドカップが開催された。 だからという訳ではないけど、幼馴染のNとよく近所の公園でサッカーをしていた。 ある日、「たまには別の公園でやろう」と…

地下のまる穴(長編)

これは17年前、高校3年の時の冬の出来事です。 あまりに多くの記憶が失われている中で、この17年間、僅かに残った記憶を頼りに残し続けてきたメモを読みながら書いたので、細かい部分や…

白い顔の女

大学時代の友人、藤本の話をします。藤本は入学当初から賑やかで遊び好きな男でした。 その藤本が2年の春から大学の近くにアパートを借りて、一人暮しを始める事になったのです。 晴…

パンダ

パンダのぬいぐるみ

5歳の頃、一番大事にしていたぬいぐるみを捨てられたことがありました。 それはパンダのぬいぐるみで、お腹に電池を入れると足が交互に動いて歩くものです。キャラクターではなくリアルに近…

何で戻ってくるんだ

3年程前の話。私は今でも、バイク好きで乗ってるんですけど、3年前は俗に言われる走り屋って奴だったんです。 その時行ってた峠の近くに湖があって、そこに大きな橋がかかってるんです。 …

運転注意

先日、父親が知り合いを近所の病院へ車で送った時の話。 その病院は市の中心部から少し離れたところにあり、ちょっとばかり丘の上にある戦時中からある大きな病院。 入り口まで着き、…

マネキン工場

幼い日、何てことなく通り過ぎた出来事。その記憶。 後になって当時の印象とはまた違う別の意味に気付き、ぞっとする。 そんなことがしばしばある。 例えば。 小学生の…

公園

誰も居ない通学路

20年近く前の話になります。当時、私は小学4年生でした。近所の公園には、変わったすり鉢状の滑り台があり、小学生には大人気でした。学校が終わると、そこで親友のT君と遊ぶ約束をしていまし…