カテゴリー: 世界の謎

世界中に残る謎、説明できない現象、未解決の不思議——世界の謎を集めたコーナーです。国境を越えた怪奇現象や超常体験を、実話スタイルで読める短編で紹介します。

聖ヨゼフの階段

四国山地の集落に残る農村舞台に、支柱も鉄の釘も使わない十三段の箱階段がありました。材木の記録も大工の名も帳面にありません。手間賃を受け取らなかった職人に名を訊い…

聖徳太子の地球儀

熊野灘に面した集落の蔵に、夕方だけ湿る白い球が置かれていました。表面に浮かぶ入り江は日ごとに増え、地籍の控えには消えたはずの字名が一行だけ残っています。決して濡…

首なし鶏マイク

首をはねられた後も18か月間生存していたことで知られるアメリカの雄鶏である。 コロラド州フルータの農家、ロイド・オルセンの家で、1945年9月10日に夕食用とし…

グリゴリー・ラスプーチン

帝政ロシア末期の祈祷僧。シベリア、チュメニ州ポクロフスコエ村出身。 奇怪な逸話に彩られた生涯、怪異な容貌から怪僧・怪物などと形容される。ロシア帝国崩壊の一因をつ…

仮面の男

十七で入った山陰の温泉宿には、十九年も離れに逗留する客がいました。障子は開けない、開いていたら閉めずに下がる、顔を見たらその日のうちに宿を出る。この三つの決まり…

カスパー・ハウザー

昭和四十年、山あいの製材の町の終点のバス停に、素性の知れない色白の若者が現れました。暗がりで目が利き、どの階段でも必ず十三段目で止まる人でした。カスパー・ハウザ…

イエスの雛形

エジプトのホルス 紀元前3000年 処女懐妊、12月25日生まれ。 厩で誕生、誕生を知らせる東方の星。救世主の誕生として3人の王がかけつけて祝った。 12歳で天…

継ぎ帳

祖父の四十九日を終え、私は開けてはならぬと言われた蔵を片づけに戻りました。奥にあった古い帳面には、村に起きた出来事が、なぜか先に書かれていたのです。開いた者が次…

ゲシュタルト崩壊

鏡に映った自分の目を見つめ、「お前は誰だ」と問いかける。ただそれだけのまじないに、悪友の修二はのめり込んでいった。やがて電話越しに聞こえたのは、聞き覚えのない平…

ケネディーの妹

米国政治史に燦然と輝くケネディー家であるが、ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺に続き、弟のロバート・ケネディも大統領候補指名選中に暗殺されたことを始めとして、その…

七枚目の見積書

甲府盆地の外れで借りた元養蚕農家の納屋から、昭和六年の手書きの見積書が七枚出てきました。家の傷む順番も、下三桁の金額も、六十年前の紙と静かに重なっていきます。順…

見ていない廊下

閉館の決まった科学館で夜警を始めた私は、モニターに映る人影に気づきます。それは私が見ている画面には決して現れず、目を離した場所にだけ立っていました。観測されるま…

フィラデルフィア消磁実験

昭和五十三年、内陸の町の磁気テープ工場。名札を外して消磁室に入れという古い規則の意味を、私は隣の寮に住む先輩が皆の記憶から消えた秋に知りました。フィラデルフィア…

三時のカメラ

深夜の商業ビルで警備員をしていた私は、午前三時、屋上を映す監視カメラに白い人影を見つけました。天使だと思おうとしたそれは、夜ごと一階ずつ階段を降り、私のいる警備…

写してはならぬ顔

民俗調査で山あいの集落を訪れた私は、当主『おもてさま』の写真を撮ることを固く禁じられました。写真はいけない、けれど絵ならと甘く考えた私が、犯してしまった過ち。仏…

ウェンディゴ憑き

すべてを失い、北の森の山小屋でひと冬を越すことにした私。二度目の大雪の後、体の芯が凍え、隣で眠る相棒がなぜか旨そうに見え始めます。飢えに憑かれ人でなくなっていく…

禍鉾

持つ者に天下を与え、手放す者の命を取るという黒い穂先「禍鉾」。戦国、幕末、大正と、その持ち主はみな栄華の果てに、手放した刹那に命を落とした。京の古美術商が、みず…

凪待ちの日

凪いだ海へ出た漁船が、無人のまま漂って戻ってきた。船室には湯気の立つ膳が四つ、いや五つ。舳先で途切れる幼子の足跡と、日誌の最後の一行、過去帳に増えた名も知れぬ戒…

頭蓋穿孔

トレパネーション(頭蓋穿孔)は人類最古の外科手術と言われ、世界中の遺跡から治癒痕のある頭蓋骨が出土しています。1960年代オランダの第三の目運動、自らを撮影した…