タグ: 不思議な話

季節外れの白菊

祖母が亡くなって三か月後、実家の片付けで久しぶりに帰省した夜。縁側で眠りかけたとき、聞こえてくるはずのない子守唄がして——静かな心霊体験の話。…

電話台の数字は増えていく

沼津の港にある屋根だけの公衆電話から、かけてはいけない番号に電話をしました。名前は名乗っていません。それなのに翌年、横の電話台の数字に、私の年齢が書き足されてい…

朝顔のプランターの数

家の裏手の松林の奥に、朝顔のプランターが並んだ平屋がありました。行くたびに、数がひとつずつ増えていきます。六つになった日、私は生ぬるいコップを手渡されました。二…

二通ずつ届いた手紙

島根の地方紙で投書欄を担当していたころ、山あいの集落から一字一句まったく同じ本文の手紙が、毎回二通ずつ届きました。筆跡はわずかに違い、片方の消印は二十年も前に廃…