カテゴリー: ほんのり怖い話

じわじわ来る、あの感覚。大きな叫び声や派手な演出ではなく、日常の中にそっと潜む怖さ——ほんのり怖い話は、読んだ後もしばらく頭に残る静かな恐怖を描いています。

ワープする部長

会社でのぬるい話をひとつ。 コンサル部の部長は時々ワープするらしい。 打ち合わせ中に他の場所で目撃されたり、出張中なのにかかってきた電話に出ていたりと、「瞬間移…

時代を越えて

俺が小学生だった頃、早朝一番乗りで体育館でシュートの練習をしていたら、いつも体育館のステージの袖に見知らぬハゲのおっさんがいることに気が付いた。 近眼でよく見え…

黒い物体

半年程前、海外旅行の帰りの飛行機で体験した話。 機内が消灯された後も、俺は時差があるので起きていようと思い、座席に備え付けのディスプレイで映画を観ていた。 ※ …

散々な彼女

高校時代の彼女H美の話。 H美の家は、少し長めの道路の中間ぐらいに位置していた。夜になると人影も車もまばらになる薄暗い道路だ。 ある時期から、大して人通りもない…

代弁者

今年の秋頃かな。二条城の周りを走っていた時の話です。 トイレがあるんですけどね、そこに三つほど腰掛けやすい石があるんです。 そこで走った後の興奮を抑えるために、…

頼もしい親父

親父が若かった頃、就職が決まり新築のアパートを借りたらしい。 バイトしていた材木店のトラックを借り、今まで住んでいたボロアパートから後輩に頼んで引越しをした。 …

最強の姉

一年前から一人暮らしを始めて以来、不眠症が酷くなった。 数ヶ月前に姉が遊びに来て、「へー…ここ住んでるんだ。そうかそうかなるほどね」と変な言葉を残して帰って行っ…

彼の予見

昔付き合っていた彼氏の話。 当時高校生だった私は、思春期にありがちな『情緒不安定』で、夜中に一人で泣く事が多かった。 当時はまだ携帯なんて高嶺の花で、ポケベルし…

付喪神

私の家は昔、質屋だった。 と言っても爺ちゃんが17歳の頃までだから、私は話でしか知らないのだけど、結構面白い話を聞くことができた。 ※ その日の喜一(爺ちゃん)…

百物語の終わりに

昨日、あるお寺で怪談好きの友人や同僚と、お坊さんを囲んで百物語をやってきました。 百物語というと蝋燭が思いつきますが、少し変わった手法のものもあるようで、その日…