カテゴリー: 心霊ちょっと良い話

怖いだけじゃない心霊体験もある——亡くなった家族からのメッセージ、不思議な助け、再会のような感覚。心霊ちょっと良い話は、怖さの中に温かさが宿るジャンルです。

桜の木の下のふたり

夏の間はご無沙汰していたが、普段の休日には、近所の小さな公園によく足を運んでいた。 住宅街の真ん中にひっそりとあるその公園には、鉄棒とブランコ、そして砂場がある…

おかめそばと約束の客

JRがまだ「国鉄」と呼ばれていた時代、地元の駅には一軒の蕎麦屋があった。 いわゆる「駅そば」だが、チェーン店ではなく、駅の外で営業している個人経営の蕎麦屋が契約…

夏の約束

夏が近づくと、ふと思い出すことがある。 中学生だったある夏の日、私は不思議な体験をした。 当時、世間の同世代が夏休みを謳歌する中、私はサッカー部の一員として遠征…

黒い同居人

ある日を境に、私の部屋に“黒い人影”のような存在が棲みつくようになりました。 おそらく、どこかで拾ってきてしまったのか、それとも偶然入り込んでしまったのか――と…

人形と祈り

私は東京で働き、家庭を持っていた。 しかし二年前、重い病を患い、入退院を繰り返す中で、ついに会社を解雇された。 それが主な原因となり、ほかにも様々な事情が重なっ…

駅での再会

私が駅構内の喫煙スペースでタバコを吸っていたときのことです。この駅は田舎のため、喫煙スペースはホームの端に設置されたただの灰皿があるだけの簡素なものでした。 そ…

幻の修道院

私が小学校1年生の頃の話です。当時の私はおとなしく、気の弱い方で、遊ぶのも同じようなおとなしい友達とばかりでした。 しかし、何がきっかけだったのかは覚えていませ…

奇跡的な救い

昔、私は精神的に追い詰められていた時期があり、よく大型バイクをかっ飛ばしては危険を顧みずに走り回っていました。 ある日、私は渋滞している幹線道路をすり抜けて走っ…

眼鏡の思い出

祖父が生前、私たち家族には常に厳しい人でありながら、時折見せる優しさとともに存在感を放っていました。 彼が亡くなった後、家族として彼を失った悲しみが心の隅に深く…

九十九神

皆さんは、九十九神というものをご存知でしょうか? 長い間使用されている物に宿るとされる妖怪のような存在です。 私は詳しいことは知りませんが、特注の松葉杖には、こ…

千鳥足の酔っ払い

その日はなかなか仕事が終らず、自宅近くのバス停に降り立ったのは22時少し前だった。 自宅のマンションに向けて歩いていると、数メートル先に一人の酔っ払いが歩いてい…

長年の友への激励

米屋の店先で長椅子に座っていた米屋のじいさんが、ガックリ肩を落としたような格好でタバコを吸っていた。 すると「随分しょぼくれてんなぁー!ボケが始まっちまったかぁ…