呪い真書

公開日: 意味がわかると怖い話

Writers_Curse

呪い真書を手に入れた。冒頭にこう書いてある。

この書に書かれている手順を実行すると呪いが成就します。しかし手順を少しでも間違えるとその呪いは自分に返ってきます。あなたはそれでも実行しますか?

勿論だ。俺には許せない奴がいる。だからこそこの呪い真書を手に入れたのだ。

俺は呪いの手順を始めた。

1.まず始めに、目を閉じて、呪いたい相手の顔を思い浮かべます

忘れたくても忘れられるものか、と俺は奴の顔を思い浮かべた。よし、次だ、どれどれ……。

2.どんな呪いをかけたいのか思い浮かべます

考え付く限りの苦痛を与え続けてやる。よし、次だ。

3.最後に目を開けます

関連記事

切り取られたカレンダー

久しぶりに実家に帰ると、亡くなった母を思い出す。母は認知症だった。身の回りの世話をつきっきりでしていた父を困らせてばかりいた姿が目に浮かぶ。 そして今は亡き母の書斎に入った時、私…

三文字

俺は、某所のある古いアパートで一人暮らしをしている。このアパートは二階建てで、各階四号室までのごく普通のアパートだ。 ちなみに俺は104号室に住んでいる。ある日、いつものスーパー…

母の弁当

中学校に入ってから1人の不良にずっと虐められてた。 自分の持ち物に『死ね』と書かれたり殴られたりもしていて、俺はちょっと鬱になってたと思う。 心配する母にガキだった俺はきつ…

若返り

老人「本当にこれで若返れるのか?」 男「ええ。我社の開発したこの機械はあなたの細胞から全盛期だった若い体を生成し、あなたの今の記憶を入れることで記憶はそのままに体だけは若返ること…

交通事故で亡くなった家族

警官をしている友人が数年前に体験した話。 そいつは高速道路交通警察隊に勤めているんだけど、ある日他の課の課長から呼び出されたんだって。 内容を聞くと、一週間前にあった東北自…

ひとつ作り話をするよ

今日はエイプリルフールだ。特にすることもなかった僕らは、いつものように僕の部屋に集まると適当にビールを飲み始めた。 今日はエイプリルフールだったので、退屈な僕らはひとつのゲームを…

マンホール

マユミという名の女子高生が学校に向かって歩いていました。 いつもと同じ時間に、いつもの道をいつもと同じ速さで歩いて行く。 すると、ふと目の前に同じ学校の制服が見えた。 …

パンは危険な食べ物

アメリカでの大規模な調査による結果により、パンはとても危険な食べ物だということがわかった。 以下がその理由である。 犯罪者の98%はパンを食べている。 パンを日常的に…

かくれんぼ

昔、公園で友達とかくれんぼをした。 かなり広い公園で隠れるには困らないけど、問題は鬼になった時、ただでさえ広くて大変なのに友達4人とも隠れ上手。 鬼には絶対なりたくなかった…

カレンダー

カレンダーの断片

久しぶりに実家へ帰った。 玄関を開けた瞬間、母の記憶が蘇る。 認知症を患っていた母は、いつも父を困らせていた。 食事を忘れたり、夜中に起き出しては家中をうろついたり…