B君

公開日: 意味がわかると怖い話

マンション(フリー写真)

ある日の夕方の出来事。

僕が自分の部屋で本を読んでいると突然、窓を「バンバン!」と叩く音がした。

びっくりして振り返ると、友達のB君が興奮しながら窓を叩いていた。

「A君!開けて開けて!!」

僕が慌てて窓を開けると同時に、物凄い勢いでB君が話し出す。

「あのさ、ついさっきの話なんだけど!!」

「ちょ、ちょっとB君、その前にさ…」

「まあ、聞けって。さっき自転車乗ってたんだよ。河原を走ってて」

「…うん」

「暫く走ってて、何かおかしいなーと思って自転車降りたらさ…」

「どうしたの?」

「自転車のチェーンを掛けたままだったんだよ」

「え?」

「だから、チェーンが掛かっていて、タイヤが回らなかったの」

「…? それでどうやって走れるの?」

「解んないよ。その時までは走れたんだよ。でもさ、その後はだめだった」

「だめって?」

「チェーンが掛かってるって事に気付いたら、走れなくなっちゃった」

「そうなんだ…」

「無意識だから出来たのかなぁ…。あ、A君、さっき何か言いかけてなかった?」

「え!? …あ、うん…あのさ…」

「?」

「…ここ、5階なんだけど、B君どうやってそこに立ってるの?」

編注: 自転車のチェーンが掛かっている事に気付いた途端に走れなくなったB君が、5階の外に立っている事に気付いてしまった…。

関連記事

廃墟

ロアニの家

子供の頃、近くに廃墟があった。その家は川沿いにあって、庭には井戸もある。しかも田舎だから灯りも少ないしで、夜になるととても不気味。必然的にその家は、幽霊が出る家…

2タッチ入力

私の父が施設にいたころ、父が散歩にでも出てそのまま連絡が取れなくなっても困るので、携帯電話をもたせていた。父はボケており、携帯を買い与えアドレスを交換したころは「これでいつでもお前と連…

目が赤い人

ある地方の女子高生が東京の大学に進学が決まり、東京で一人暮らしをする事になりました。とあるマンションで生活を始めているうちに、ある日部屋に小さな穴が空いているのに気付きました。…

ひとつ作り話をするよ

今日はエイプリルフールだ。特にすることもなかった僕らは、いつものように僕の部屋に集まると適当にビールを飲み始めた。今日はエイプリルフールだったので、退屈な僕らはひとつのゲームを…

年齢当て

あと10分ほどで真夜中になるという時間帯に、私は特急電車に乗っていた。やがて、途中の駅で一人の男が乗り込んできた。その男は、電車のドアが閉まると、突然我に返ったように乗客の顔を…

降りなければ

ある家族が妻の実家に遊びに行くために田舎までのバスに乗っていた。山のふもとあたりまできたときに、子供が「おなかへった」とだだをこね始めたので、仕方なく途中のバス停で降りて近くの…

空き家

子供の頃に住んでいた家は、現在住んでいるところから自転車でわずか5分程度。近所に幼馴染みも沢山いたし、自分とはもう関係ない家だという認識があまりなかった。自分たちが引っ…

カメラ(フリー素材)

何でもない心霊写真

誕生日にホームパーティーを開いた。家の中でみんなの写真を撮っていたら、変なものが写った。背後の押入れから見知らぬ青白い顔の女が顔を出し、こちらを睨みつけている。…

タクシー(フリー素材)

タクシーと幽霊

昨日、夜遅くにクレームがあり会社に呼ばれた。バスも電車も無いので、会社に向かうため家まで迎えのタクシーを呼んだんだけど、その時の運転手さんとの会話。 ※ 運転手「昨日、近所…

母の弁当

中学校に入ってから1人の不良にずっと虐められてた。自分の持ち物に『死ね』と書かれたり殴られたりもしていて、俺はちょっと鬱になってたと思う。心配する母にガキだった俺はきつ…