タグ: 異世界

夜の迂回路

深夜の配送中、見覚えのない分岐に入った長距離トラック運転手。辿り着いた谷間の集落では時計が止まり、星のない空が広がっていた。県道に戻ると六時間が消えていた。…

繋ぎ目

紀伊の山あいの集落では家の戸をみな同じ形に作り、閉めるたびに数える習わしがありました。中学二年の朝、私は開けたはずの引き戸から玄関へ出てしまい、怖くなって一度閉…

あやかし

県境の低い山にあるという工事中の寺を、後輩と二人で探しに行きました。霧の参道で墨染めの行列に出会い、袖から腕が覗いた瞬間、そのうちの一体が参道の先へ声を張り上げ…

ゆやみという駅

仕事帰りに電車で寝過ごし、降りた駅は「ゆやみ」という見知らぬ無人駅でした。鳥居、濁った目の老婆、山に灯る提灯、そして手を引く男の子。帰宅後にいくら調べても、その…