死の影を背負う友人

公開日: 不思議な体験 | 怖い話

電車のホーム

私には昔からの友人がいて、彼は異常なほど頻繁に死体と遭遇します。中学時代、私たちが海で遊んでいるときに水死体を発見したのが最初です。その時点で彼はすでに5回も死体を見ていたと言っていました。中学生の誇張話だと半信半疑でしたが、それ以降も彼は8回以上、予期せぬ死に遭遇しています。

普通は人が死ぬ瞬間に立ち会うことなどめったにありません。彼はまるで死神の生まれ変わりのようでした。特に印象に残っているのは、二人で共に体験した出来事です。

あれは塾の帰り、1997年5月のある水曜日、三鷹駅の2番線ホームで電車を待っていた時のことです。私たちの前には中肉中背のサラリーマンが立っており、雑誌を読んでいました。電車がホームに入ってくると、突然そのサラリーマンが後ろを振り向き、友人を凝視しました。そして、まるで押されたかのように横に硬直したまま倒れ込んだのです。

その後の記憶は曖昧ですが、轟音とブレーキ音だけが印象に残っています。なぜサラリーマンは突然振り返ったのか、そしてなぜあのような不自然な形で飛び込んだのか、理解できませんでした。しかし、友人と何らかの関連があるのではないかと感じざるを得ませんでした。

今も友人とは交流があり、彼は結婚し子供もいて幸せに暮らしています。それでも彼は未だに2年に1、2回のペースで死体に遭遇しているそうです。彼との関わりの中で、私もまた死という現実と隣り合わせの瞬間を垣間見ることとなりました。

関連記事

夜の住宅街

山に棲む蛇

20年前、山を切り開いた地に出来た新興住宅地に引っ越した。 その住宅地に引っ越して来たのは私の家が一番最初で、周りにはまだ家は一軒もなく、夜は道路の街灯だけで真っ暗だった。 …

教室(フリー素材)

消えた同級生

小学2年生の時の話。 俺はその日、学校帰りに同じクラスのS君と遊んでいた。 そのS君とは特別仲が良い訳ではなかったけど、何回かは彼の家にも遊びに行ったし、俺の家に招いたこと…

2才児の直感

家の子は2才くらいまでは色々と見える子だった。 印象深いのは、20年ぶりくらいに中学の同級生が訪ねてきた時のこと。 その同級生は、昔は性悪で金の亡者だったが、金持ちと結婚し…

三号室の住民

その店はある地方都市の風俗街の中にあったので、出勤前の風俗嬢や風俗店の従業員の客が多かった。 かなり人気のある店だったが、その理由は「出前」にあった。 店の辺りには風俗店の…

だるま

女の子2人が韓国へ旅行に行った。 ブティックに入り、一人の女の子が試着室に入った。だけど待てども待てども一向に試着室から出てくる気配がない。 カーテンを開けるとそこには誰も…

エスカレーターの中の母娘

とあるヨーロッパの国に留学してた時の話を。 まあ言葉もままならない頃、よく日本人の友達を家に呼んで飲んでたんだが。俺の家は屋根裏で、大き目の丸窓から地下鉄の出口が見える。 …

樹木(フリー写真)

顔の群れ

私が以前住んでいた家の真横に、樹齢何十年という程の大きな樹がありました。 我が家の裏に住む住人の所有物であったのですが、我が家はその木のお陰で大変迷惑を被っていたのです。 …

霧の立ち込める山(フリー写真)

鷹ノ巣山の霧

大学2年の6月に不思議な体験をしました。 当時、私は大学の野生生物研究会に入っていました。 研究会のフィールドは奥多摩の鷹ノ巣山で、山頂付近の避難小屋を拠点にデータの収集を…

知らない女の子

東日本大震災での被害はほとんどなかったものの、津波で水をかぶった地域。 地震発生後、町内で一番高いところにある神社に避難していく途中、見慣れない女の子が猫を数匹抱えて走る姿を数多…

グラス

青いワンピース

結婚して4年目のある日の出来事です。当時、私の会社にはとても可愛らしい事務員の女性が新しく入社していました。浮気するつもりはさらさらなかったものの、その女性のことが気になっていました…