早く閉まるゲーセン

公開日: 心霊体験

ゲームセンター(フリー写真)

もう3年以上前になるかしら。

当時行き付けだったゲーセンは、何故だか知らないが必ず22時に閉店していた。

元々寂れたゲーセンではなかったし、大学の近くだったのもあってか、夜でも常に客は居た。

それでも店の親父は、わざわざ客を追い出してまで22時には必ず店を閉めていた。

行き付けだったため俺はその親父と知り合いだった。

ある日、俺が『19XX』というゲームを遊んでいる時に、親父が店を閉めると言い出した。

「何でいつもこんな早く閉めるんだよー」

無言でシャッターを閉め始める親父。

周りの客はぶつくさ言いながらも店を後にして行く。

少し腹が立った俺はそんな親父を尻目に一人ゲームを続けた。

「終わったら帰るから、もうちょっとやらせてくれよ」

と言いながら。

暫くしてステージクリアのデモの最中、ふと後ろを見ると、様子が変だ。

そこのゲーセンの扉はガラス張りなのだが、その扉にぴったり張り付いてこちらを見ている者が居る。

シャッターは閉めた筈なのに。

驚いて動けない俺の横で、親父が言う。

「こんくらいの時間になるとな、偶にああいうのが見えちまうんだ、ここは」

俺は親父と二人、裏口から店を出た。

その店は現在も変わりなく営業している。

関連記事

踊り狂う血まみれの女

すっげー昔のガチ話な。俺の実家はA県H市なんだけど、殺人事件があったんだ。生まれる前だったんで人から聞いた話。場所は映画館の近くにあるアパートの2階、犯人は小学…

病院の老婆

一年程前の話です。当時、私はとある病院で働いていました。と言っても看護師ではなく、社会福祉士の資格を持っているので、リハビリ科の方でアセスメントやケアプランを作ったり、サービス…

夜道(フリー素材)

映画監督の話

深夜のテレビ番組で、その日の企画は怪談だったのですが、その話の中の一つに映画監督のH氏にまつわる話がありました。 ※ ある時、H氏はスランプに陥っていました。いくら悩んでも…

河川敷(フリー素材)

昔の刑場

俺のおふくろは戦前、満州から北朝鮮の辺りに開拓移民で居たのだが、夕暮れ時に街角の十字路で1メートルを超える人魂を見たことがあると言っていたな。ぽっかりと浮かんだ人魂は、逢魔が時…

縁の下

あるタクシー運転手の奥さんが、まだ5才になったばかりの子を残して亡くなってしまった。父親は仕事柄出掛けている時間が長く、そのあいだは隣の家に子どもを預けていた。しかし、…

海沿いの崖(フリー写真)

無数の手

昔、趣味で釣りによく行っていた時の話。海釣りと言っても沖の方に出るのではなく、磯や岩場で釣る方だ。その日も朝早くから支度をして車で出掛けた。今回選んだ場所は、…

高校の修学旅行で泊まった宿が海沿いの部屋だったんだ。6人部屋で、消灯過ぎても遊ぶじゃん。そしたら寝落ちした奴の枕元に女が居んの。枕元でジーっと寝落ちした奴の顔見てた。 …

異国の像

中学校2年の時の話。俺の家は漁師ではなかったが海辺に住んでいた。というか前の浜から背後の山まで狭くて細長い土地の町だったので、殆どの人が海辺に住んでいると言えるのだけど。 …

肝試し

高2の夏休み。霊の存在を否定していた友達が、出ると評判の廃屋に1晩1人で泊まることに。昼間、下見をしてあまりにも汚いので寝袋を用意。晩飯の後、廃屋の前で別れたのがそいつを見た最…

叩いている

高校の時、仲の良い友人が「週末、家に泊まらない?」って誘ってきた。「親もいなしさ、酒でも飲もーぜ」って。特に用事もなかったけど、俺は断った。でも、しつこく誘って…