しゃべれるんだな

公開日: 心霊体験 | 本当にあった怖い話

ghost_eye_by_peanut91xD

自宅のトイレに大きな窓がある。ちょうどトイレの床から1メートルくらいのところに。

トイレの臭いを換気する為に、いつも10センチほど開けっ放し。

まあ、自宅代わりに借りてるビルの5階だから良いんだけど。

3年前、真夜中に酔っ払って帰宅した俺はトイレで吐いていた。

俺は飲酒時にはすぐに気分が悪くなるが、酔っ払った事はない。

嘔吐も一段落して、俺は便座にもたれ掛かったまま、ふと窓を見上げた。

窓は開いていなかった。いや、隙間に変な白いモノが詰まっていただけだ。

よく見てみると、それはヒモ状に伸びた白く細い、ねじれた女だった。

それがひしゃげた顔して何かを喚いていた。

「ジ、ジジジ、ジジジ、ジッフフフ、ジジジジアアアア」

俺はそのまま後ろに倒れこみ、四つん這いのままトイレから脱出。

息を荒げたまま自分の部屋に逃げ込んで、テレビの音量を上げて友人に電話をかけまくった。

あれ以来、トイレの窓は防犯用のロックでしっかり固定して締め切ってるよ。

幽霊ってしゃべれるんだなって思った出来事だったよ。ちくしょう。

関連記事

発見した遺体

数年前、森の中を歩いていたとき、とっても甘い香りを嗅いだんだ。 今まで嗅いだことがないほど甘い香りで、どこから漂ってくるのか突き止めたくなった僕は、その辺りの草むらを探ってみた。…

暗い部屋(フリー写真)

姉の霊

それは私がまだ中学生の時でした。 当時美術部だった私は、写生会に行った時に、顧問の若い女の先生と話をしていました。 その頃は霊が見えなかった私は、他人の心霊体験に興味津々で…

廃病院

廃病院での心霊体験

まだ俺が大学に居た頃だから、もう2、3年前になると思う。 田舎を出て県外の大学に通っていた俺に、実家から「婆ちゃんが倒れた」と電話があった。 昔から色々と面倒を見てくれてい…

エレベーター(フリー写真)

オンボロデパート

予期せぬ時に予期せぬ出来事が起きると、どうして良いか分からなくなる。 これは、俺が先日体験した話。 俺はその日、市内のデパートに買い物に行った。 デパートと言っても大…

零の開発中に起きた怪奇現象

これまでホラーゲーム『零』シリーズは、絶対お祓いをしないというディレクターの柴田の信念がありました。 本当に恐いことが起こるゲームとしては、逆にお祓いをしては恐怖を逃すことになる…

雪国(フリー写真)

無医村

爺ちゃんは当時、凄い田舎の山村に住んでいて、村にはあまり評判の良くない医者が一軒しかなかった。 ある時、爺ちゃんの知り合いの年配の男性が盲腸になり、仕方なくその医者に手術してもら…

尾崎豊さん

私の部屋にはよく夜中に霊が来ます。その時は必ず透けて見えます。 たまに映画のスクリーンのようにその霊にまつわるだろう景色も一緒に見えるのですが、何年か前にある男の人が現れました。…

不倫はダメ

叔母さんが東京で友達とアパート暮らししてた時の話。 友達と服飾を目指し勉強中だった叔母は、友達とも毎日帰宅が深夜だった。 今では珍しくなった木造で、外側にカンカンと音が出る…

郵便受け(フリー写真)

空き家に届く封筒

以前仕事で聞いたことを書いてみる。 あまり詳しく書くと職責に触れるので、結構改変するからフィクションとして見て欲しい。 ※ 郵便配達の仕事をしていた頃のある日、誰も居ない空き…

自衛隊駐屯地の恐怖体験

私が新隊員教育でとある駐屯地にいた時の話です。ありがちな話かもしれませんが、どうかご容赦下さい。 自衛隊には営内点検と言うものがあります。部屋の使用状況(物品の有無、整理整頓、清…