門前を左回りに掃いた日
愛知の常滑で育った私が、中学生だった秋の夕暮れに、寺の脇道で出会った黒い回転する毛の塊。十年後、図書館の妖怪図鑑でその正体を知り、さらに、あの日の門前に残ってい…
愛知の常滑で育った私が、中学生だった秋の夕暮れに、寺の脇道で出会った黒い回転する毛の塊。十年後、図書館の妖怪図鑑でその正体を知り、さらに、あの日の門前に残ってい…
学生だった夏に住み込んだ、山あいの湯治宿。毎年訪れる老人の腕には、皮を引き毟ったような痕が数えきれぬほどありました。奥山の眠り窪で眠れば病が消えるといいます。た…
夕暮れの古い鳥居の奥に灯る光をめぐる、不思議な話の実話怪談です。手招きするように灯った淡い光。近づくほど濃くなる靄と、背筋を這う冷たい感覚の正体を、祖母は声をひ…
富山の八尾で風の盆が始まった夜、卒業以来一度も会っていない五人が、示し合わせもせずに同じ石畳へ揃った不思議な話です。輪になると足音だけが六つあり、半年誰も触れて…