後天性の霊感

公開日: 不思議な体験 | 心霊体験

厨房(フリーイラスト)

大学時代に横浜の◯内駅前のファミレスで、夜勤調理のバイトをしていました。

一緒に働いているバイトに二名、いわゆる見える人が居ました。

その二人(AとBにします)曰く、そのファミレスは霊の通り道なのだそうです。

私は初めは信じていなかった、と言うかビビりなので信じないようにしていたのですが…。

ある時、Aと二人でキッチンで働いている時に、Aが食器洗浄機を動かしながら

「邪魔すんな!」

と叫びました。

私はその時Aとは離れて仕事しており、特に会話もしていなかったので、一体どうしたのか聞くと、五歳くらいの子供が足元で遊んでいるらしい。

勿論そんな子供は居ません。

何事も無かったかのように作業を続けるAに戸惑っていると、接客していたBが

「またあの子供居たね~」

と普通に言っていて、何となく私も『見える人にとっては普通の事なんだな』と思うようになりました。

そのファミレスにはデータ管理用のパソコンが二畳ぐらいの個室にあり、ドアには小窓が付いていました。

ある時、Bがそこで入力していると急に真っ青な顔で出て来て、誰かドアを叩いたか聞いて来ました。

ちょうどキッチンから食器を下げる用の棚の向こう側にそのドアがあるので、ドアはキッチンから見えているのですが、誰もドアには近付いてもいません。

B曰く、そのドアを

「バン!!」

と強く叩かれたとの事。

そんなはずはないとドアを見ると、小窓の所に手形が付いていたり…。

ちなみにそのパソコン部屋はやばいらしく、入力に時間がかかると、壁から二本手が生えて来て何かを探しているらしい。

そんな中で働いて二年が過ぎたお盆の時期の事です。

AとBが、

「やっぱこの時期は多いね~」

と、いつものように話をしています。

そんな中で作業をしていると、視界の外れで、小さな子供が食器洗浄機に向かって走って行くのが見えました。

ハッと見ても誰も居ない…深夜の二時半です。お客さんの中にもそんな子供が居るはずありません。

その事をAとBに伝えると、

「おー!見えるようになったのか!」とA。

「見えるようになったらしょうがないねー」とB。

二人の話によれば、霊感の強い人には先天性と後天性があり、後天性の人は、霊感の強い人の傍に居ると見える人になりやすいそうです。

ちなみに霊感が強い人は、意識して霊を見る事が出来るが、強くない人は、視界の外れなど見ようとしていない所で見えるとか…。

私は間もなくバイトを辞めました。それから少し経ちファミレスも潰れていました。

現在、私は霊感ゼロです。見える人にはなるべく接しないようにしています。

私にとってあの時のAとBが洒落怖でした。

この世で一番欲しくないものは霊感です。

関連記事

銭湯の鏡

貧乏なアパート暮らしの女です。 風呂が無いので銭湯に行ってる。 いつもの銭湯が休みだったから、ちょっと遠くの銭湯に行った。 浴室には数人のオバちゃんがいて、楽しそうに…

女性のシルエット(フリー素材)

この女になろうと思った

友達が経験した話です。 高校の卒業式に、友人Aは同級生で親友だった男Bに告白された(Aも男)。 Aはショックで混乱しつつも、Bを傷付けないよう丁寧にお断りしたそうだが、Bか…

消えた数時間

今日、変な体験をした。 早目に仕事が終わったから、行きつけのスナックで一杯飲んで行くかと思い、スナックが入ってる雑居ビルのエレベーターに乗った。 俺は飲む時に使う金を決め、…

高田馬場のアパート

7年前の話。 大学入学で上京し、高田馬場近辺にアパートを借りて住んでいた。 アパートは築20年くらいで古かったけど、6畳の和室と、襖を挟んで4.5畳くらいのキッチンがあると…

夜の山と月(フリー写真)

夜の山は人を飲み込む

十代最後の思い出に、心霊スポットとして有名なトンネルがある山に行った時の話。 俺と友人三人は金も車も無かったので、バスを乗り継いで現地に向かい、夜に歩いて帰宅するという、今考えた…

俺神様

俺の両親は、俺を孕んだ時と産まれる時の夜に、光が腹に入っていくような神秘的な夢を見たことで「あんたには何か力がある」と信じこんでいて、家族で何か悩み事がある時には、俺が最終決定をして、…

山(フリー写真)

炭鉱跡の亡霊

小学5年生の時に体験した話。 当時は学校が終わってから友達4人で、よく近所の炭鉱跡の山で遊んでいた。 山の中腹の側面に大きな穴が開いていて、覗くと深さは5メートル位だった。…

老婆の顔

これは私が中学生の頃の話です。 朝練のために朝早く登校した私の友達が、運悪く学校の近くの川で自殺したおばあさんを見つけてしまったのです。 その日はもちろん大騒ぎになり、友達…

存在しない駅

当時学生だった自分は大学の仲間と大学の近くの店で酒を飲んでいた。 結局終電間近まで遊んでて、駅に着いたらちょうど終電の急行が出るところだったので慌てて乗った。 仲間内で電車…

病気がちの少女(宮大工5)

年号が変わる前年の晩秋。 とある街中の神社の建て替えの仕事が入った。 そこは、幼稚園を経営している神社で、立替中には園児に充分注意する必要がある。 また、公園も併設し…