幽霊トンネル

公開日: 本当にあった怖い話

トンネル(フリー写真)

実際私の身近に起こったお話をします。

私は当時クラブに通う女子高生で、学校の友達よりクラブで出来た年上のお姉さんやお兄さんと遊ぶ方が好きな子でした。

その時のお兄さん達に起こった本当の話です。

岐阜県某所に、他県へ抜けるトンネルがあります。

凄く古くからあるトンネルだそうで、トンネル工事をした際に何人もの人が亡くなったという噂があり、地元では割と冷やかしに遊びに行く幽霊スポットでもあります。

当時の私がよく遊んでいたお兄さんお姉さん達が、そこへ肝試しに行きました。

ここまではよくある話なのですが…。

トンネルへは男女5人で車で行ったそうです。運転席助手席、後部座席に3人。

トンネルへ入って抜けた瞬間、全員はっとして目が覚めたそうです。

眠っていたとかではなく、意識が無かったと言いますか。

危うく事故を起こしかけて急ブレーキを踏み、トンネルを出た脇道で車を停めて、気が付くと後部座席に2人しか乗っていなかったそうです。

トンネルに入って抜けるまでの数十秒間の記憶が全く無いし、居たはずの人間が居ない。

慌てて警察へ行ったところ、みんなクラブで遊んでいるような人間ですから、身なりからして薬や飲酒が原因ではないかと警察も取り合ってはくれません。

もちろん薬も飲酒も誰もしていませんし、確かにその日は5人で出掛けたそうです。

現にトンネルに出発する直前まで、私一緒に某ファーストフードで夕食を摂っていましたから。

警察にも取り合ってもらえず、ひとまず消えてしまった子のご家族に電話したそうです。

そこのご家族は、前から自分の子を夜遊びに連れて行く友達を良く思っていなかったらしく、警察へすぐ駆け込みました。

拉致して殺害し山にでも埋めたのではないかと言い始めて…。

もちろんそんなことがあるはずもなく、警察で事情聴取や色々な検査をされたそうです。

その後も、トンネルへ入って出るまでの記憶は戻らず、神隠しと言うのでしょうか?

状況に進展は無く、嘘発見器や催眠で自白させるなどのことも色々されたそうですが一向に変化は無く、警察も行方不明事件として捜査を始めたそうです。

時間は流れ、段々と捜査をする警官の人数も減り、居なくなった子のご家族は捜索願を出したまま、その子が帰って来るのを待っていました。

あれから十年が経ちました。

現在では私もクラブなどへ行くことは無くなりましたが、今だに仲間内ではあの事件は何だったのか話題に上ります。

そして2年前、捜索願を出してから7年が過ぎたので、遺体の無いままお葬式を挙げました。

私ももちろん行きましたが、遺体の無いお葬式は何とも違和感のあるものでした。

現在、行方不明事件の時に車に乗っていたお兄さんお姉さん達は、普通に生活しています。

ただそのトンネルには絶対行かないそうで、今だに事件当時の記憶は無いそうです。

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