表札のない家
郵便配達員として3年。担当区域に、毎朝老婆が立っている表札のない古い家があった。ある日その老婆は消え、その家は十五年以上空き家だったことを知る。…
郵便配達員として3年。担当区域に、毎朝老婆が立っている表札のない古い家があった。ある日その老婆は消え、その家は十五年以上空き家だったことを知る。…
コンビニの深夜バイトで出会った、午前三時にきっちり現れる不思議な常連客。防犯カメラに映らないのに、礼儀だけは完璧だった。…
長距離トラック運転手が深夜に泊まった国道沿いのビジネスホテル。快適な一夜を過ごしたが、二週間後に同じ場所を訪ねると、そのホテルは三年前に閉業していた。…
一人暮らしのアパートで、勝手に洗濯物が干され、食器が洗われ、知らない食材が増えていく。誰かが私の部屋に入り込んでいる――それが誰だったのか、私はまだ答えを出せず…
毎週水曜日、スーパーの冷凍コーナーで同じ棚を眺めているおばあさんがいた。声をかけた翌週、その商品は「存在しない」と言われて——じわじわと怖くなるほんのり怖い話。…
夜中に目を覚ますと、一人暮らしの部屋の押入れの前に、体育座りの男の子がいた。お兄ちゃん、と私を呼んだその子に頼まれて、私は病院に隠された二年三組の絵日記を探すこ…
子どもの頃に暮らしたコの字の家は、元遊郭と噂される古い二階建てでした。夏休みの朝、中庭を挟んだ物置部屋の襖が揺れ、中から髪の乱れた女の人が現れます。向かいの祖母…
子どもの頃に住んでいた『コ』の字の家は、元女郎宿と噂される古い二階建てでした。夏休みの朝、中庭の向こうの襖が揺れ、中から現れた女の姿から逃げた私を、向かいの祖母…
幽霊騒ぎの続く会社の寮で、視える俺と嗅げる人のZが一晩を明かした。胸の上に乗ったのは、頭が野球ボールほどの黄色い服の女。Zのニオイ分析が始まると、幽霊の方が先に…
秋に転校してきた、色の白い少女ゆかり。亡き母の形見のお守りを、いつも大切に胸につけていました。乱暴な同級生が、無理にそれを開いてしまったとき、手紙に記されていた…
尼崎の駅裏、築四十年の扇栄ビルの遅いエレベーターには、灰色の背広の先客が出るという。残業帰りの夜九時、うっかり放った一発が招いてしまった気まずすぎる遭遇と、管理…
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