お地蔵さん

蝋燭(フリー写真)

私の地元では年に2回「お地蔵さん」という行事と言うか、お寺のお参りイベントみたいものがあるんです。

あるお寺に行き、あの世で幸せにしていて欲しい亡くなった方の名前を読み上げて、ろうそくをあげてもらうというものです。

それなりに有名な行事らしく、色々な所から参拝客が来て、最寄ローカル駅が大行列で混み合い、交通規制もされます。

何でも、亡くなってから何年間か、毎回ろうそく(お蝋と呼びます)をあげにお参りすると、人混みの雑踏の中で亡くなった方に出会える、という言い伝えがあるのです。

私は以前は年に2回、毎回行っていたのですが、大人になってからはそう予定も合わず、先日久しぶりに母と父と3人で行きました。

お寺に行くまでに歩いている時に私が、

「昔、おじいちゃん(母方)が亡くなって何年ぐらいか分かんないけど、ほんっとうにおじいちゃんにそっくりな人と、すれ違ったことがあるよ。後姿も、服装も髪型も、本当におじいちゃんだった」

と母に言ったら、母も父の弟(私の叔父・7年前に他界)が向かい側から歩いて来るのを目撃し、思わず

「○○さん!?」

と声をかけてしまったことがあるそうです。

そして通り過ぎ振り向いたらもう居なかったとか…。

しかも、亡くなった時のやつれた姿でなく、元気だった頃のふっくらした叔父だったそうです。

結構な人数がお参りに来られるので、もちろん他人の空似という可能性もあるでしょうが、もしかしたらその人混みに紛れて親族に姿を見せに来る仏さんがいるんじゃないかな、なんて思っています。

関連記事

繋いだ手(フリー素材)

おばあちゃんが結んだ御縁

半年前に誕生日を迎えたんだけど、その夜に不思議な夢を見た。 昔のおじいちゃんの家で正座をしていて、辺りを見渡していたら、ふとおばあちゃんが入って来た。 おばあちゃん、四歳の…

病院

病院の空白

私は2年前まで看護師をしており、今は派遣事務の仕事に就いています。看護師時代は17、18時間の長時間勤務が当たり前でした。 ある日の二交代勤務中、朝7時半に病院の通用口を通り抜…

彼岸花(フリー写真)

祖母の隠れ場所

自分が3歳の時に父方の祖母が亡くなった。 皆さんお察しの通り、人の死という現実の認識が出来ない子供の事です。 私はキャッキャッと親戚が居る中をふざけながら走り回り、それこそ…

不思議な森(フリー写真)

異界への石碑と未知の世界

私の名前はリョウです。 私が高校時代に経験した、忘れられない恐ろしい体験を話します。 当時高校生だった頃、私たちはよく学校の裏山で遊んでいました。 その山は古い神社…

夜の公園(フリー素材)

一緒に遊ぼうよ

高校生の頃、彼女と近くの公園で話していたら、5、6歳くらいの男の子が「遊ぼうよー」と言ってきた。 もう夜の20時くらいだったから、「もう暗いから早く帰んなくちゃダメだよ」と彼女が…

隠し部屋

20年以上前の話なのですが聞いてください。 友人が住む三畳一間月3万円のアパートに遊びに行ったときのことです。冬の寒い日でしたが、狭い部屋で二人で飲んでいるとそこそこ快適でした。…

古民家(フリー写真)

木彫りの仏様

母方の祖母が倒れたという電話があり、家族で帰省した時の話です。 祖母は倒れた日の数日後、うちに遊びに来る予定でした(遠方に住んでいるため滅多に来ません)。 その遊びに来るこ…

未来は書き換えられている

昔、高校受験の勉強で市販の問題集をやっていた時の話だ。 一通り回答した問題の答え合わせをやっていたのだが、一問だけ正解と解説を読んでも解らない問題があった。 何度計算しても…

白い蝶(フリー写真)

真っ白な蝶々

私の母が亡くなってから、色々な出来事がありました。 最初は、母の葬儀が終わって夕方家に戻った時のことです。 玄関の黒いドアの真ん中に、真っ白な蝶々がぴったり止まっていまし…

アリス(フリーイラスト)

アリス症候群の恐怖

自分は小さい頃から「不思議の国のアリス症候群」の症状があった。 時々遠近感が曖昧になったり、周りの物が大きくなったり小さくなったりする感覚に陥る。 大抵の場合、じっとしてい…