本に挟まったメモ

公開日: 不思議な体験

図書室(フリー写真)

高校3年生の時の話。

図書館で本を借りたら、本の中に

『こんにちわ』

と書かれたメモが入っていた。

次の週にまた別の本を借りたら、

『こんにちわ。このまえのよんでくれましたか』

と書かれたメモが入っていた。

それから一週間に一回くらいのペースで、私の借りた本の中にメモが入っていた。

そこには『こんにちわ』から始まって、私がやったことが書かれていた。

『こんにちわ、こぶんのじかんねちゃだめだよ』

という感じで。

私の直前に借りた人は毎回違うし、他の人にこのメモが入っていたという話は聞かない。

一応借りる前に、パラパラページを捲ってメモがないかチェックしていたが、いつの間にか挟まっている。

同じ学校の人がやっているのかと思ったが、学校以外で学校の人が周りに居ない時に起こったことも書かれていた。

三ヶ月くらい経ち、いい加減怖くなり友達に相談をした。

友達は、返事を書いてみたらどうかと言う。

それで私は、

『こんにちわ。いつもお手紙ありがとう。

でも、私もうすぐ卒業だからもう手紙読めないんだ。

ごめんね。さようなら』

と書き、本を返却する時に挟んでおいた。

次に本を借りた時、またメモが入っていた。

そこには、

『わかった。ばいばい』

と書かれていた。

それからメモが挟まっていることはなくなった。

関連記事

お婆ちゃんの手(フリー素材)

牛の貯金箱

小学生の頃、両親が共働きで鍵っ子だった俺は、学校から帰ると近所のおばあちゃんの家に入り浸っていた。血縁者ではないが、一人暮らしのばあちゃんは俺にとても良くしてくれたのを覚えてい…

真っ白ノッポ

俺が毎日通勤に使ってる道がある。田舎だから交通量は大したことないし、歩行者なんて一人もいない、でも道幅だけは無駄に広い田舎にありがちなバイパス。高校時代から27歳になる現在まで…

石段の向こう

今年のゴールデンウィークの不思議な体験を書かせてもらいます。私の家にはスーザン(仮名)という、サンディエゴからの留学生が滞在していました。母が婚前に英語の教師をした影響…

海(フリー写真)

海ボウズ

俺の爺ちゃんの話。爺ちゃんは物心が付く頃には船に乗っていたという、生粋の漁師だった。長年海で暮らしてきた爺ちゃんは、海の素晴らしさ、それと同じくらいの怖さを、よく寝物語…

山では不思議なことが起きる

この話を聞いたのはもう30年も前の話。私自身が体験した話ではなく、当時の私の友人から聞いた話。その友人は基本リアリストの合理主義者で、普段はTVの心霊番組や心霊本などは…

爺ちゃんとの秘密

俺は物心ついた時から霊感が強かったらしく、話せるようになってからは、いつも他の人には見えない者と遊んだりしていた。正直生きている者とこの世の者ではないものとの区別が全くつかなか…

雪山のロッジ(フリー写真)

フデバコさん

幼稚園の行事で、雪山の宿泊施設へ泊まりに行きました。小さなホテルに泊まるグループと、ロッジに泊まるグループに分かれていて、私はロッジに泊まるグループになりました。「寒い…

黒ピグモン

深夜にひとりで残業をしていた時の話。数年前の12月の週末、翌週までに納品しなければいけない仕事をこなす為に、ひとり事務所に残って残業していた。気付けば深夜0時近く。連日…

神秘的な山道

おまつり

俺の生まれ育った村は、田舎の中でも超田舎。もう随分前に市町村統合でただの一地区に成り下がってしまった。これは、まだその故郷が○○村だった時の話。俺が小学6年生の夏のことだった。…

光(フリー素材)

異世界に続く天井裏

俺のクラスに新しく転入生の男子が来た。彼はいつも机に突っ伏して塞ぎ込んでいて、未だに友人は一人も出来ていないようだった。きっとクラスに馴染めずに大変なんだろうと考えた俺…