娘の目

公開日: 意味がわかると怖い話

Class_83_KTM_Komuter_train,_Kuala_Lumpur

最近の話なんだけど、電車での人身事故を目撃してしまった。

私と小学4年生になる娘と2人で家から2駅離れたショッピングモールで買い物をした帰り道でのこと。

私たちが駅のホームで電車を待つ間に今日の買い物の話をしていると、30メートルくらい離れたところにサラリーマン風の男がふらりと現れた。

駅のホームにたくさん人がいる中で、その人だけが他とは違う異様な雰囲気を放っていたからよく覚えている。

「あの人なんか怖いねー」とか娘と話していると、この駅を通過する快速の電車がきた。

するとその男がふらっとした感じでその電車に頭から吸い込まれていく。

パン!

という音とともに、文字では表現できない音がホームに響いた。

電車に轢かれたと認識したのは少し間を置いてからだった。あまりのことで理解するのに時間がかかった。

娘にこのことは見せてはいけないと思い咄嗟に目を隠す。

もし、電車の進行方向に私たちがいたら確実に娘に見せてしまっていただろう。
娘は「どうしたの?」と言っていたが「みちゃダメよ」と私は言ってそのままホームからエスカレーターでくだった改札の近くのベンチへ座らせた。

駅は野次馬と電車待ちの人でごった返していた。

そうこうしていると、階段からタンカーに乗せられた男が降りてきた。頭からすっぽりと白い袋を被せられ足はばらばらの方向を向いていた。

「ああ、やっぱり死んだんだな」と思った。

人間が事故で死んだのを見るのは初めてで、その様子にあっけにとられて娘の目を塞ぐのを忘れてしまった。

そして、それから1時間くらいで電車が復旧し、復旧したての電車は込み合うので1本後の電車に乗った。その電車の車内で娘に「怖かったね」というと、娘は「人って死ぬとあんな顔に、なっちゃうんだね」と言った。

それからは何事もなく家まで帰れた。しかし、私はとても不気味な気持ちでいっぱいだった。

編集者補足

娘の目を塞ぐのを忘れてしまったと記載はあるが、なぜ娘には遺体の顔が見えたのだろう。

目が赤い人

ある地方の女子高生が東京の大学に進学が決まり、東京で一人暮らしをする事になりました。とあるマンションで生活を始めているうちに、ある日部屋に小さな穴が空いているのに気付きました。…

2タッチ入力

私の父が施設にいたころ、父が散歩にでも出てそのまま連絡が取れなくなっても困るので、携帯電話をもたせていた。父はボケており、携帯を買い与えアドレスを交換したころは「これでいつでもお前と連…

空き家

子供の頃に住んでいた家は、現在住んでいるところから自転車でわずか5分程度。近所に幼馴染みも沢山いたし、自分とはもう関係ない家だという認識があまりなかった。自分たちが引っ…

交通事故で亡くなった家族

警官をしている友人が数年前に体験した話。そいつは高速道路交通警察隊に勤めているんだけど、ある日他の課の課長から呼び出されたんだって。内容を聞くと、一週間前にあった東北自…

行方不明の幼女

ある日、地方に住んでいる6歳の幼女が1人行方不明になった。母親が公園で主婦友達と話している数分の間に公園から居なくなった。どこを探しても居ない、警察も検問を各地に配置し…

姉のアトリエ

10年程前の話。美術教師をしていた姉が、アトリエ用に2DKのボロアパートを借りた。その部屋で暮らす訳でもなく、ただ絵を描く為だけに借りたアパート。それだけで住ま…

ひとつ作り話をするよ

今日はエイプリルフールだ。特にすることもなかった僕らは、いつものように僕の部屋に集まると適当にビールを飲み始めた。今日はエイプリルフールだったので、退屈な僕らはひとつのゲームを…

廃墟

ロアニの家

子供の頃、近くに廃墟があった。その家は川沿いにあって、庭には井戸もある。しかも田舎だから灯りも少ないしで、夜になるととても不気味。必然的にその家は、幽霊が出る家…

かくれんぼ

昔、公園で友達とかくれんぼをした。かなり広い公園で隠れるには困らないけど、問題は鬼になった時、ただでさえ広くて大変なのに友達4人とも隠れ上手。鬼には絶対なりたくなかった…

シェフは煮詰まっている

男は食事をするためにレストランに訪れていた。男が頼んだのはシェフがその日その日で料理を決めるコース。 しかし、幾ら経っても料理は運ばれてこない。業を煮やした男がウェイ…