殺人ビデオ
公開日: 死ぬ程洒落にならない怖い話
このビデオを私が実際見たことがある訳ではないので、あまり多くは語りません。
ただ、私の友人Yは今から半年程前に見たそうなので、その聞いた話をお伝えします。
私の友人Yは、全国でも恐らく100本の指に入るぐらいのビデオ収集家で、現在の彼のマンションには、所狭しと1万本近いビデオがひしめき合っております。
そして沢山のビデオ収集家の友達を持っており、時折皆んなで集まっては、あらゆるジャンルのビデオ鑑賞会を開いておりました。
ある時、彼の友人が知り合いのビデオショップ経営者が「今面白いビデオがある。もしよければここでそのビデオの鑑賞会を開かないか」と言うのです。それがこのビデオです。
もちろんビデオと言っても、大凡殆どの人が見たこともないようなビデオです。二つ返事で彼の友人はOKしました。
しかし、その鑑賞代金が3万円と言われ、彼は非常に困りそこで私の友人Yの登場です。
2人で1万5千円ずつ支払うことを条件にその鑑賞会は始まりました。
そのビデオはこのようなストーリーだったそうです。
まず女の人が一人6畳程の部屋で椅子に縛り付けられている場面から始まります。
女の人は呆然としていて、意識があるのかないのかは判断できないような状態だったそうです。
女の人は25歳前後で、まず間違いなく日本人だそうです。それでもってとても可愛かったそうです。
そこに男が二人部屋に入って来て、一人が日本語ではないようなことを喋りながら、女を殺す場面へと移ります。
女の人は、男が部屋に入って来てから物凄い勢いで泣き叫ぶのですが、何を言ってるのか全く理解不可能で、友人は恐らく人の名前だろうと推測しておりました。
殺し方については至ってシンプルで、強姦する訳でもなく、ただひたすらに刃物を突き刺すというものだったそうです。
女は裸の状態でしたが、全然官能的ではなかったそうです。
最初は、ランボーが持ってるようなアーミーナイフで指を落とそうとするのですが、女が抵抗してなかなか指が切れず、そこで男が怒ったらしく胸にナイフを突き刺すそうです。
女はなかなか死なないのですが、何度もナイフを突き刺し、次第に叫ぶのをやめ動かなくなり、男だけが奇声を発していたそうです。
血は思ったよりも出ず、ぽたぽたと落ちる程度だったと彼は言っていました。
もう一人の男は、最初ビデオスタンドに付いていた8ミリを手に持ち直し写していたそうですが、彼曰くカメラ技術は二流で、8ミリは最近の機種ではないだろうとも言っていました。
あとビデオを撮っていた場所は、幹線道路沿いなのか何度もクラクションの音や車の通り過ぎる音が聞こえたそうです。
ここまでが彼から聞いた話です。
どこまで本当でどこから嘘なのか私には判断できませんが、とても彼から聞いたことが嘘とは思えません。
そしてただの偶然だとは思いますが、彼の友人はそれから1ヶ月もしないうちに行方不明になってしまい、未だに消息不明です。