友達だよな

トンネル(フリー写真)

ある日、数人の大学生が飲み会をしていた。

彼らは全員高校の時からの友達同士で、話題には事欠かなかった。

そして段々と盛り上がって来て、ちょっと肝試しに行こうという話になった。

男の一人が車を運転し、幽霊が出るというトンネルへ向かった。

トンネルの周りには、その歴史を感じさせるように、ツタが無数に生えていた。

一同は車を降り、写真などを撮ってトンネル内を散策した後、再び車に戻った。

しかし全員が乗り込んでいるにも関わらず、何故か車が発進しない。

運転席以外の男以外は、

「どうして出さないんだよ~」「早くしろよ~」

など文句の言い放題。

普段は反撃して来る運転席の彼も、何故か黙ったままで微かに震えている。

そして口を開いた。

「俺たちさ……友達だよな……」

急に変なことを言い出すものだと思ったが、

「当たり前でしょ?」「そうだよ、友達じゃん」

と答えた。

「じゃあさ、俺の足元、見てくれないか…?」

他の者たちが彼の足元を覗き込むと……。

車の底から生えた二本の白い手が、彼の足をがっしりと掴んでいた。

三人は悲鳴を上げながら車を飛び出して逃げた。友達を見捨てて。

それから落ち着きを取り戻した三人が車に戻ってみると、彼の姿は無かった。

どこへ行ったのかと思い、車の周りを探していると、一人が悲鳴を上げた。

震えながら指差すその先には、ツタに絡まった彼の姿があった。

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