ベランダの女

①ベランダ物干し取付A1-F1000031

俺が小学4年生の時の実体験。

俺が初めて学校をサボった時の話です。親にばれると怒られるのは目に見えていたから、学校に行くふりをして家の近くで時間を潰した。

姉貴と両親が出かけたのを確認してから鍵を開けて家に入った。もちろん家には誰も居ない。リビングに行って最初にまずテレビをつけた。

実は、そのサボった日の次の日は遠足だったんだ。だから俺は天気が気になってた。だから天気予報のやってるチャンネルを真っ先に見た。

今日と明日は降水確率0%で、まず雨は降らないだろうという予報だった。明日の遠足は中止にならないなあと思いながら、俺はお菓子を食べながらくつろいでいた。

すると突然勝手にテレビが消えたんだ。何回もリモコンでつけたんだが10秒くらい経つと消えてしまう。

家に誰も居なかったし、ちょっと怖くなって俺はその場で寝た。

数時間経って物音がして目が覚めた。なんかうるさいなぁ…と思ってベランダの方を見たら雨が降ってて雷が光ってた。

あれ? さっき天気予報で雨は降らないって言ってたのにな…なんて思ってるとベランダの方で何かが動いてるような気がしたんだ。

雷だろうと思って、ベランダを見た。

そしたらカーテンの隙間から白いワンピースを着た茶髪で長髪の女がこっちを見ていたんだ。

たぶんその女を見てた時間は1秒…? いや、もっと短かったかもしれない。

幼いながらも、その短時間で自分の立場のヤバさを理解した。顔ははっきりと見えなかった。というか見なかった。俺はあまりの恐怖でその場にしゃがみこんでもう一度寝た。

それから30分位経ってから、また物音がして目が覚めた。ドアの方から、鍵を開ける音とドアが開く音がしたんだ。

母親か姉貴が帰ってきたんだと思って俺は安心した。だけど1分程経っても足音一つしないし、こっちに向かってくる気配がないんだよ。

「お母さん…? 帰ってきたん?」

ドアの方に向かって小さな声で話しかけた。

返事がない。

それと同時に、さっき見た女の事を思い出したら半端なく怖くなってた。怖いって思うと余計怖くなるからもう何も考えないようにしようって思ったんだ。

そんな事を考えてたらいろんな事が頭に過ってもっと怖くなった。

『寝ようかな…でもあんなに寝たのにまだ寝れるかな…』とか俺は俯きながら考えていた。

すると突然、背中の上に誰かが乗ってきたんだ。見てないけど、感覚で人だという事は分かったよ。

うまく説明できないけどさ、手で肩を持って足は正座した状態で背中の上に乗られているような感覚だった。

痛いぐらいの力で肩を握られてて、なかなか落ちなかった。俺は何の疑いもなく姉貴だと思った。

「おかえり~!なんで乗ってるねん~やめろや~!」

って笑いながら話しかけたんだ。

だけど何も話さない。

「姉貴…?」

やっぱり返事はない。

俺は姉貴じゃないと確信して振り払おうとした。その瞬間『なんで私だけなの』ってトーンの低い声が聞こえた…。

自然に涙が出て気を失いかけてた。そんな極限状態の時に、いきなり首を絞められた。そこからは気を失って記憶がない。もちろんだが気を失ったのはこの時が初めて。

目が覚めたら、リビングの横にある床の間で俺は寝ていた。リビングに目のやると母親が座ってた。

俺が「あれ…? 俺寝とった?」と話しかけると、「○○○(俺の名前)…大丈夫なの? 心配したわ」と母親は心配そうな顔でこっちを見た。

それで俺がどうなっていたのか説明を受けた。母親の説明によると、母親が帰ってきたら俺はベランダで倒れていたらしい。

救急車を呼ぼうとしたら「呼ばなくていい」と俺が言ったとの事だ。もちろんそんな事を言った覚えは全くなかった。

とりあえずこの事はもう考えないようにしようと思った。その夜、俺は普段通り風呂に入ろうとした。

それで服を脱いたらあったんだよな…手形が。肩にくっきりと握ったような赤い痕がついてた…。その痕は2日くらい消えなかった。

まあ、俺が体験したのはここまで。

ここからは後日談だけど、俺がこの体験をした2日後、俺は学校帰りで家の前を歩いていた。

すると警察や救急車がうちのマンションに集まっていた。何事かと思って事情を聞いた。俺の上の階の住民がベランダから落ちたらしい、と…。

警察は現場の状況から自殺と判断。俺が体験した事と関連があるかは判らないが、どうも他人事とは思えなかったな。

それから1年後に俺は親の事情で引っ越したが、その1年間は何も起きなかった。

先輩、お願いしますよ

何年も前の話だけど。 ある会社の社員寮に入っていたんだが、夏の終わり、その年の新規採用者のうち4人が海水浴に行き、2人が波に飲まれて死んでしまった。 正確に言うと、波に飲ま…

話しかけてきた人影

私の祖母は、亡くなるまでに何度もこの話をしていた。それは、私の父がまだ赤ん坊だったときのこと。 ロンドンが空襲に遭い、住む家を破壊されてしまった祖母は、友人の家に身を寄せることに…

夜道

散々な彼女

高校時代の彼女H美の話。 H美の家は、少し長めの道路の中間ぐらいに位置していた。夜になると人影も車もまばらになる薄暗い道路だ。 ある時期から、大して人通りもないその道路で事…

カメラ

零というゲームが発端の出来事

『零』というゲームを知っているかな? 幽霊を写せる特殊なカメラを使い悪霊と戦う謎解きゲームみたいなやつ。 それが発端とも言える話を嫁がしてくれた。 ※ オカルトマニアの…

運転注意

先日、父親が知り合いを近所の病院へ車で送った時の話。 その病院は市の中心部から少し離れたところにあり、ちょっとばかり丘の上にある戦時中からある大きな病院。 入り口まで着き、…

竹林

小学校の頃の話です。 おいらが行ってた小学校の側に竹林があって、そこには「怪しい人が出るから行っちゃ駄目です」って言われてたのね。 俺は結局行かずじまいやったんやけど、結構…

外でお経を読むこと

一応これでも修験道の行者をやっています。お寺と師弟関係を結び、京都にある某本山で僧籍を持っています。 そんな私が駆け出しの頃に体験した怖い話です。 やはり修行をしていますと…

ヨウコウ

俺の爺ちゃんは猟師なんだけど、昔その爺ちゃんに付いて行って体験した実話。 田舎の爺ちゃんの所に遊びに行くと、爺ちゃんは必ず俺を猟に連れて行ってくれた。 本命は猪なんだけど、…

ホテルの部屋(フリー写真)

有名な幽霊ホテル

知り合いの女性から聞いた話。 道後温泉の奥手にあるO道後温泉。幽霊が出るホテルがあることで、とても有名な場所。 そこのK館の50X号室に、彼女ともう一人の女性が泊まることに…

不思議な手紙と異常な部屋

去年の暮れ、会社に一通の手紙が届いた。 編集プロダクションに勤めている俺への、名指しの手紙だった。 中を読むと自分のエッセイを読んで添削して欲しい事、そして執筆指導をして欲…