ドアを開けるな

公開日: 心霊体験 | 怖い話

P1100272-a8f11

アパートに一人暮らしの女子大学生Sさん。

大晦日の夜、大掃除も終えて年越しテレビを見ていた。

携帯電話が鳴った。いたずら好きの友人Tからだ。

T「今バイト終わったから、アパートへ遊びに行っていい? 15分ぐらいで着くから」

「ドン!ドン!ドン!ドン!…」

それから15分後、ドアがノックされた。Tが来たと思いドアの覗き穴を覗いた。

誰もいない…。

Tのことだから、きっと隠れて驚かそうとしているんだ。

「ドン!ドン!ドン!ドン!…」

ノックは続いている。

「はいはい。今開けるから」

Sが鍵を開けようとした時、突然携帯が鳴った。

着信の表示はTからだった。

S「もしもし。今開けるからそんなに叩かないで」

T「開けちゃダメ!」

携帯の向こうで、焦っている様子でTが叫んだ。

T「今あなたのアパートの階段を、変な女が四つん這いで登ってんのよ!」

関連記事

犬の呪い

オチのない思い出話。 昭和45年、小学5年の頃、ある呪いの方法が少年誌に書いてあった。 犬を首輪で繋いで、その口が届かぬところに餌を置き、そのままにしておく。 犬は空…

押し入れ(フリー写真)

白く小さな手

中学校の時、先生に聞いた話です。 幼い二人の姉妹が家で留守番をしていました。両親は夜にならないと帰って来ません。 暇を持て余していた姉は、家でかくれんぼをする事を思い付きま…

太平洋戦争

大東亜トンネル

これは自分が大学生だった時の話だ。 当時やんちゃだった自分は、よく心霊スポットに出かけていた。 ある日、遊び仲間の友達が「すぐ近くに幽霊トンネルがあるらしい」と教えてくれた…

階段の角

当時俺が小3、弟が5才ぐらいだったかな。 そのとき一軒家に住んでて、弟と両親が一階、俺一人が二階で寝てたんだ。 家が古いせいか、かなり家鳴りみたいなのがするんだよ。ガキだっ…

蔵(フリー写真)

土蔵の仏壇

僕の実家には大きな土蔵がありました。 先祖代々伝わって来た、訳の解らない掛け軸や扇子や壺などが、山ほどありました。 ある日、いい加減古いものは処分しようと、家族総出で整理を…

夜の病院(フリー背景素材)

深夜病棟の見廻り

3年程前の話です。 私は地方の総合病院で看護師をしていました。 準夜勤で消灯の準備をしていた時のことです。 消灯の前には病室だけでなく、病棟全体を見廻る決まりでした。…

電車

溜まりやすい場所

高校一年生の時、電車でヤバそうなものに出会した話。 当時ピカピカの新高校生だった俺は遠距離通学をしていて、2時間ある通学時間の内、殆どは電車に乗って過ごしていた。 もちろん…

パンダ

パンダのぬいぐるみ

5歳の頃、一番大事にしていたぬいぐるみを捨てられたことがありました。 それはパンダのぬいぐるみで、お腹に電池を入れると足が交互に動いて歩くものです。キャラクターではなくリアルに近…

忠告

先日事故で意識不明、心肺停止状態で病院に運ばれた時、気が付くと処置室で自分が心臓マッサージをされているところを上から見ていたんです。 これが幽体離脱というやつだなと解って、自分の…

廃墟

幽霊屋敷

高校を卒業するまで住んでいた街に幽霊屋敷があった。 少し街外れの大きな土地に、広い庭と白い2階建ての家。 2年程前にそれを建てて住んだのは四人家族だった。父親は大学教授。母…