バグダット電池

公開日: 世界の謎

Physics-Book-for-Boing-Boing-2

現在のイラク、バグダッドで製造されたとされる土器の壺である。

電池であるという意見と、そうではないとする意見が存在するが、もしこれが電池として使われたのであれば、電池が発明されたのは18世紀後半であるから、これはオーパーツ(時代錯誤遺物)と言うことができる。

発掘当時は用途が不明の出土物であったとされているが、電池メーカーのボッシュによる復元実験で電解液として酢やワインを用いた結果、電圧0.9〜2ボルト程度で発電された。

パルティア時代にも使用可能な電解液とされる液体が次々に試され、作製されたレプリカにおいて、微弱ながらもそれらが実際に電流を発生させることが示された。

ただしこの実験は発見された状態と違い開放状態で、それも原理だけを復元した(壷やシリンダーを復元したわけではない)状態で行われており、発見時と同じくアスファルトで口を閉鎖した場合はすぐに電流が止まってしまう。

使用目的としては、電解液にブドウジュースを用いた実験にて、シアン化金の溶液に浸した銀製品を数時間で金メッキ加工させることに成功しており、装飾品に金や銀のメッキを施す為の道具とする説が提唱されたが、電気を使わずとも水銀アマルガム法などでメッキを施す方法は古くから知られており、根拠としては薄い。

他にも、呪文が書かれた壷と共伴したことから、感電による宗教体験を演出する装置や、電気療法のための装置という説など諸説あるが、真の目的は不明とされている。

関連記事

カスパー・ハウザー

ドイツの今もって不明な素性の孤児。 16歳頃に保護されるまで長期に渡り牢獄に閉じ込められていたため、その性質上しばしば野生児に分類される。 発見後に教育を施されて言葉を話せ…

聖ヨゼフの階段

サンタフェにあるロレット・チャペルは、建築家 P.ムーリーによってが設計されて1873年から工事が始まった。しかし構築物がほとんど完成されてから一つの恐るべき誤りが発見された。せっかく…

史上最高の天才ノイマン

あまりの頭の良さに “火星人”、“悪魔の頭脳を持つ男” と呼ばれた。 数学・物理学・工学・経済学・計算機科学・気象学・心理学・政治学など、あらゆる分野で天才的な才能を発揮。 …

洋書

寿命を数える本

書物にまつわる都市伝説は数多く存在しますが、今回紹介するのは特に不気味なエピソードです。 私たちは多くの書籍を購入し、本棚に収めますが、時には購入した覚えのない本が混ざっている…

クロスロード

1930年代に実在した伝説のブルースギタリストのロバート・ジョンソン。アコースティック・ギター1本で弾き語りをして、アメリカ大陸中を渡り歩いた。 最初の頃の彼のギターテクニックは…

ヒトラー生存説

ナチス・ドイツの党首にして独裁者であったアドルフ・ヒトラー。 彼は類稀なる弁論の才能によって国民を鼓舞し、第二次世界大戦を引き起こす切っ掛けを作った人物である。 最終的には…

サンタクロースに会ったぜ

1968年、アポロ8号は人類史上初めて月の裏側を周回した。 乗組員は、フランク・ボーマン船長、ジム・ラベル飛行士、ウィリアム・サンダース飛行士の計3名である。 アポロ8号の…

前世の記憶を持つ3歳児

数々のミステリーを紹介する YouTube動画チャンネル「Strange Mysteries」によれば、なんと「前世の記憶」を持つ少年がいるという。 しかも、数世紀前の話ではなく…

世界中の地球滅亡予言

1999年にノストラダムスの大予言が外れた事が有名ではあるが、今まで世界中で地球・人類が滅亡するといった類の終末予言が幾つも提唱されてきた。しかし、その殆どは尽く外れてきた。 戦…

をのこ草子

「をのこ草子」という文書を知っていますか? 江戸時代に書かれた読み物で、現代でいえば小説みたいなものなのですが、作者が不明で、成立年代もはっきりしません。 書いてある内容が驚くほど現代…