写真を撮影されると死ぬと予言された国王

公開日: 世界の謎

hokuo089l

アラビア半島南の石油産出国である、イエメンの国王を務めていたイマーム・ヤフヤー王(1869年 ~ 1948年)。

このイエメンの国にはある有名な占い師がいた。占い師というより、予言師といってもいいくらいの人物だった。

幼い頃ヤフヤー王は、この占い師から
「決して自分の写真を撮られてはなりません。もし誰かに写真を撮られたら、あなたは不慮の死を遂げることになるでしょう」と予言された。

この予言を完全に信じたヤフヤー王は、これ以降、決して人に写真を撮らせないように最大限の配慮をしていた。だから国民も、ヤフヤー王の顔を見たことがなかったのだ。

だがある時、国王に面会を許された、あるイタリア人の画家が、その面会中に国王の顔を完全に覚えてしまい、面会が終わってからすぐに国王の肖像画を描きあげてしまった。

ヤフヤー王にしても、写真は撮られないように注意してはいたものの、絵にまでは考えが及ばなかったのだ。この肖像画は、後にアメリカのリプレーという作家の元に渡り、さらに精巧な肖像画が新聞に掲載された。

確かに写真ではないが、絵という媒体を通じて国王の顔は多くの人の目に触れることになってしまった。

この記事が掲載されたのは1948年2月20日。そしてアメリカで記事が掲載されたちょうどこの日、全くの偶然か予言通りなのかイエメンにクーデターが起こり、ヤフヤー王は反乱部隊の手によって殺害されてしまった。

クーデターは、王位継承を狙う1人の王子の陰謀であり、このクーデターによってヤフヤー王自身と、16人の息子のうちの3人が暗殺されてしまったという。

ヤフヤー王殺害のニュースはその日のうちにアメリカに伝わり、夕刊に記事が掲載された。

関連記事

第二次世界大戦で使われた黒魔術

第二次世界大戦中の日本の味方と言えばドイツとイタリアであったが、日本とドイツは最後の最後まで同盟関係を維持し戦い切ったという。 但し、日独が直接的に共同作戦を展開する事は地理的な…

マリー・セレスト号事件

1872年11月5日、マリー・セレスト号という2本マストのアメリカ船が原料アルコールを積んで、ニューヨークからイタリアのジェノバに向けて出港した。 この船に乗っていたのは、ベンジ…

湖

神々の戦いと霊界の均衡

私は青森に住んでいて、この地域には霊能力者のような人が多いのです。 黒石市に住んでいる私は、以前、父の火葬で親族一同が火葬場に集まり、僧侶も来ていました。 その時、喫煙所…

ロンギヌスの槍

ゴルゴダの丘で磔られたキリストを貫いた槍。これを手中にした者は過去の歴史において覇権を確立してきたという。 そして時は流れて20世紀。この「ロンギヌスの槍」の魔力に魅せられたもう1人の男…

フー・ファイター

フー・ファイターとは、連合国の兵士達の間で使用された、謎の発光体=未確認飛行物体(UFO)の総称である。 第二次世界大戦中、戦闘が激しい地域を中心に、度々UFOが目撃されたらしい…

ギター

27クラブ: ロノウェの契約

古代イスラエルの王ソロモンは、72体の悪魔を召喚し、彼らの力を利用して望みを叶えさせたとされています。この中の27番目に数えられる悪魔はロノウェという名前で、特に心理操作やカリスマ性…

余命が判る本

本や書物に関する都市伝説は様々あるが、今回はそんな書籍の中でも不気味なエピソードを紹介したい。 我々は大量の書物を購入し、それを本棚にしまう。そんな事が続くと、いつの間にか沢山の…

トレパネーション

第三の目を開く者たち――トレパネーション

「トレパネーション」という言葉をご存知だろうか。 これは、頭蓋骨に意図的に穴を開けることで脳を“解放”し、血流量を増加させ、脳機能を活性化させようとする行為である。 その…

グリゴリー・ラスプーチン

帝政ロシア末期の祈祷僧。シベリア、チュメニ州ポクロフスコエ村出身。 奇怪な逸話に彩られた生涯、怪異な容貌から怪僧・怪物などと形容される。ロシア帝国崩壊の一因をつくり、歴史的な人物…

ファティマ第三の預言

1917年、ポルトガルにあるファティマという村に住む3人の少女(ルシア・フランシスコ・ヤシンタ)の前に、聖母マリアが6回に渉り出現し、最後の日には10万人の大観衆の前で奇跡を現出させ、…