魑魅魍魎
今から2年くらい前の夏。
会社が夏休みで、連日ベッドの上でマンガを読みながらゴロゴロ昼寝をする毎日でした。
その日もいつものようにマンガを読んでいる内に眠ってしまった。
ふと目を覚ましたら、目の前に茶色くて小さい鬼みたいなやつが何匹か動いていた(10センチ前後の大きさ)。
鬼と言うか、百鬼夜行をしている魑魅魍魎みたいなやつと言った方がイメージ的に近いかも。
それが私の目の前を通り過ぎて、隣で添い寝をしていた犬の方へ近付いて行った。
その時、私は寝ぼけていたせいもあって
「私の犬に何してくれる」
とばかりに、魑魅魍魎っぽいのをムズっと掴み、ポイっと自分の口の中に入れてまた眠ってしまった。
※
それから数分だか数十分経った時に、猛烈な腹痛に飛び起きてトイレにGO。
トイレの中で人生最大の腹痛にのたうって、本当で気を失いそうだった。
でもそこで気絶なんかしたら、お尻丸出しで母に救急車を呼ばれてしまう。
てゆーか、拭いてないし!
仮にも嫁入り前の娘だし、そんな恥をかくのは嫌だ!
それだけを念じて七転八倒の痛みに耐えた30分。
やっと痛みが治まり、トイレから出てきた時は着ていたTシャツが汗でびしょ濡れだった。
脱いで絞ったら、汗がダバダバと搾れた程だったよ。
※
あれは単に寝ぼけていただけなのか、今でも思い出しては不思議な感じがする。
当時病持ちで病院に通院していた犬は、今は元気に自宅で私が会社から帰って来るのを待っている。