白いマフラー

戦闘機(フリー写真)

俺のじいちゃんは昔、パイロットだった。

若い頃のじいちゃんの写真は、白のマフラーを巻いて格好つけていて、でも本当に格好良かった。

俺もじいちゃんみたいな戦闘機乗りになりたかったけど、適性がなく結局は整備員になってしまった。

それで腐っていた俺にじいちゃんは、

「整備員はパイロットの命を預かってるんだからな、しっかりやれよ」

と励ましてくれた。

そんなじいちゃんも亡くなり、俺が初めて整備担当の飛行機を持った時、俺が整備した飛行機が空中で故障した。

パイロットから「コントロールが効かない」との連絡が入り、緊急着陸することになった。

でも着陸は一番難しい操作なので、大丈夫かと心配していたが、案外すんなりと着陸した。

飛行機を収容して不良箇所を探したが、異常な所はなく首を捻っていると、パイロットが来て言った。

「操縦が効かないって言った後に、俺の隣に人が居たんだ。

お前によく似て、パイロットみたいな格好してて、白のマフラー巻いてた。

その人が『大丈夫、ワシの孫の整備した飛行機じゃ。必ず無事に降りる』って言うんだよ」

それを聞いて、俺は持ち歩いているじいちゃんの写真を見せたら、

「ああ、この人。お前、いいお祖父さん持ったな」

と言ってくれた。

それ以降、

「あいつの整備した飛行機は落ちない」

と評判になり、パイロットからの信頼も得ることが出来た。

お陰で今も整備士やっています。

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