
去年、オーストラリアのケアンズ郊外をレンタカーで走っていた際、奇妙なデジャヴを感じました。『ここ、来たことがあるような…』と思いながら、海岸へと続く道を曲がりました。独特のロータリー方式の交差点を通り過ぎると、どこか懐かしい景色が広がっていました。
特に、一軒の家が目に留まりました。『ああ、この家…隣は変わっているな』と昔を思い出すような感覚に浸りました。そこで車を停め、辺りを歩いていると、家から白髪のおばあちゃんが出てきて、私たちは同時に驚きの声を上げました。
おばあちゃんの名前はレイミーさん。彼女の名前も何故か知っているような気がしました。レイミーさんは私を家に招き入れ、居間に飾られた写真を見せてくれました。その中には私そっくりの若い女性が写っていたのです。レイミーさんは「これは私の母の若い頃だ」と語りました。
さらに、彼女は私を二階へと案内し、昔彼女の母が使っていたミシンがある部屋を見せてくれました。部屋に入ると、私は直感的にミシン台の引き出しを開け、封筒を取り出しました。その中には古ぼけた小切手が一枚入っていました。まるで前世の記憶が蘇ったかのような、不思議な確信を感じました。
現在も、レイミーさんとは文通を続けており、彼女からの手紙はいつも私の心に温もりを与えてくれます。この出来事が現実なのか夢なのか、今でも確かめようがありませんが、私にとっては忘れられない貴重な体験となりました。
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