白く光る顔

公開日: 心霊体験

星空の下(フリー写真)

数年前、とある湖畔で朝釣りのためにキャンプをしていた時のこと。

夜中の焚き火中に、

「たすけてえええ!だれかあ!」

と女性の声が湖の方から聞こえて来て、そちらに目をやると女性が溺れていた。

びっくりしたと同時に、助けなきゃと思い立ち上がると、連れが

「お前、何する気だよ!」と引き留めた。

「助けなきゃ」と言い返したら、

「お前、ちょっと冷静になってよく見てみろ!ここから離れていて真っ暗なのに、何で顔がはっきり見えているんだよ!」と言う。

改めて見ると、水の中でばしゃばしゃ藻掻くこともやめ、じっとこちらを見ている。

足が立つ場所ではないし、暗闇のはずなのに、白く光っていて顔の造作まではっきり分かる。

焚き火は埋み火だったから、こちらの光が届く訳も無い。

ぞっとして、言うまでもなく即刻撤収。

そちらを見ないようにして撤収作業をしていたのだけど、その間もずっと視線を感じていた。

関連記事

山の上の廃病院

高校生の時の実話。 地元の中学校時代の友達2人と、近くの山に肝試しをやりに行こうという話になった。 その山はそれほど高くなく、頂上が広場になっている。そばに病院が建っており…

廃病院

廃病院での心霊体験

まだ俺が大学に居た頃だから、もう2、3年前になると思う。 田舎を出て県外の大学に通っていた俺に、実家から「婆ちゃんが倒れた」と電話があった。 昔から色々と面倒を見てくれてい…

アパートの磨りガラス(フリー写真)

同じ長さの髪の毛

ちょうど一昨年の今ぐらいの時期に起きた出来事。 大学のサークルの友人Aが、 「引っ越しをするので手伝ってくれ」 と言って来た。 お礼に寿司を奢ってくれると言うの…

田舎の夜(フリー素材)

鏡に写る幽霊

僕は現在、建築関係の仕事をしています。 主にシステムバスの施工職人をしていて、大体一日で作業を終了しないといけないため、夜遅くまで仕事をすることが多々あります。 これは僕が…

廃ホテル(フリー写真)

廃ホテルで消えた記憶

俺の実体験で、忘れようにも忘れられない話があります。 ※ 今から四年前の夏、友人のNと二人でY県へ車でキャンプに行った。 男二人だし、どうせやるなら本格的なキャンプにしようと…

かごめかごめ

この話は、実際に友人が遭遇した話で、彼もその場所はついに教えてくれませんでした。 実際に人が2人死に、彼も警察にしつこく尋問されたそうです。 これは私が大学時代にその友人か…

夜道

散々な彼女

高校時代の彼女H美の話。 H美の家は、少し長めの道路の中間ぐらいに位置していた。夜になると人影も車もまばらになる薄暗い道路だ。 ある時期から、大して人通りもないその道路で事…

俺の住んでいるマンション

大阪市西区の駅近マンションに引っ越した当初の事。 駅まで徒歩5分、コンビニまで1分くらいなのに家賃3万円。 おかしいと思ったけどとりあえず便利だから住むことにした。 …

古いタンス(フリー素材)

入ってはいけない部屋

俺の家は田舎で、子供の頃から「絶対に入るな」と言われていた部屋があった。 入るなと言われれば入りたくなるのが人の性というもので、俺は中学生の頃にこっそり入ってみた。 何とい…

和室(フリー写真)

白い顔

俺は4歳になるまで、夜はばあちゃんの家に預けられていた。 夜はばあちゃんと並んで寝るんだけど、その部屋に亡くなったじいちゃんの仏壇があったんだ。 夜中に目が覚めたりすると、…