事故物件アパートの恐怖体験

アパート(フリー素材)

これは私の友人Aが大学に通うため、世田谷区のアパートに住んでいた時の話です。

そのアパートはいわゆる事故物件で、手首を切っての自殺があったらしいのですが、幽霊なんて信じない彼は家賃の安さに大喜びで契約したそうです。

アパートで独り暮らしを始めたAは、夜中に妙な音を何度が聞きましたが、怖い感じはしなかったと言います。

アパートに入居して1週間ほど経った頃、ほろ酔い気分で部屋に帰ったAは何となく「ただいま~」と独り言を言ってみました。

すると、テーブルの隅で「トン」と返事をするように音がしたそうです。

次の日も部屋に帰ると「ただいま~」と言ってみました。

すると、またテーブルの隅で「トン」と答えるように音がします。

気分が良くなったAは、お風呂に入った時に「いるの?」と囁いてみると、お風呂の壁から「トン」と返事がありました。

それから楽しくなったAは、事ある毎に「いるの?」と聞いてみるようになり、その都度、必ず「トン」と返事があったそうです。

何も害は無いし、話し掛けると「トン」と返事をくれるので、きっと良い霊に当たったと思ったそうです。

その事を大学の友達に話すと、面白半分に友達がアパートに来るようになったそうです。

Aが友達の前で「今いる?」と聞くと、テーブルや壁から「トン」と返事があり、友達は皆んな驚きました。

「この部屋には座敷童のような霊がいる」と話題になり、一層人の出入りが多くなりました。

Aはこの部屋を選んだ事は正解だったと確信したと言います。

そんなある日、話を聞きつけた女友達が部屋に行きたいと言うので、Aは大喜びで女友達Kを部屋に招待しました。

Aがいつものように玄関を開け「ただいま~」と言っても、何故か返事がありません。

『あれ?』と思いましたが、Aは「取り敢えず、上がってよ!」とKを部屋に招き入れました。

そしてビールを用意しテーブルに座り、「今いる?」と霊に問い掛けました。

その時、突然「ガッシャーーン!!」とガラステーブルが粉々に砕けたそうです。

同時に「キャーーッ」というKの絶叫が聞こえ、何があったのか分からず驚いていると、Kの顔はガラステーブルの破片で血だらけになっていました。

更に部屋中が大地震のようにグラグラと揺れ、棚の物が全て落ちてきました。

AとKは慌てて部屋から逃げ出し救急車を呼び、Kは病院に運ばれました。

Aの部屋は、長く付き合っていた彼氏を他の女に奪われた女性が、手首を切って自殺した部屋だったという事です。

Aは恐怖のあまり、もうその部屋には戻れないので親を呼び、アパートの処理をしてもらったそうです。

事故物件には二度と手を出さないと言っていました。

関連記事

いざない

その頃、私は海岸近くの住宅工事を請け負ってました。 季節は7月初旬で、昼休みには海岸で弁当を食うのが日課でした。 初めは一人で食べに行ってましたが、途中から仲良くなった同年…

嫌な感じがする場所

これは俺が大学の頃の話なんだが、お前らさ、行っちゃいけない場所って分かる? 誰かに行っちゃいけないって言われた訳でもないんだけど、本能的というか感覚的に行きたくないって思ってしま…

しゃべれるんだな

自宅のトイレに大きな窓がある。ちょうどトイレの床から1メートルくらいのところに。 トイレの臭いを換気する為に、いつも10センチほど開けっ放し。 まあ、自宅代わりに借りてるビ…

わかったかな?

多分、幼稚園の頃だと思う。 NHK教育テレビで、人形とおじさんが出てくる番組を見ていた。 おじさんが 「どう?わかったかな?」 と言ったので、TVの前で …

人が溺れてる

友達から聞いた話。 夏の暑い日の真夜中、仲の良い友達数人で海辺で花火をして遊んでいました。 薄暗い砂浜を、花火を向け合ってわーわー言いながら走り回っていると、友達の一人がい…

呼ばれてる

皆さんは深夜、急に喉が渇いて水を飲みに2階から1階まで降りた事はありませんか? もしかしたらマンションやアパート、平屋建ての方もいるかもしれませんが。 そんな時は霊に呼ばれ…

顔半分の笑顔

僕がまだ子供だったとき、ある晩早くに眠りに就いたことがあった。 リビングルームにいる家族の声を聞きながら、僕はベッドの中から廊下の灯りをボンヤリ見つめていたんだ。 すると突…

カーテン(フリー写真)

少年とテレビ

これは僕の姉が、今の旦那と同棲中に体験した話です。 姉は何年か前に、京都の市内にあるマンションに旦那さんと住んでいました。 当時旦那さんは朝早い仕事をしており、毎朝5時には…

マンション(フリー写真)

縦に並んだ顔

自動車事故に遭い鞭打ち症になったAさんは、仕事も出来なさそうなので会社を一週間ほど休むことにした。 Aさんは結婚しているが、奥さんは働いているため昼間は一人だった。 最初の…

赤い顔

赤い爺さん

友人Yから聞いた話。 今から二年程前、Yの爺さんが亡くなった。 Yは昔から超が付く程の爺さんっ子だったものだから、葬式の時は年甲斐もなく鼻水を垂らしながらわんわん泣いたらし…