消えた駅『すたか』
この話は、京都駅からJR線に乗って長岡京に向かっていた主人公が、うっかり寝過ごし、見知らぬ無人駅「すたか」で降りることになった出来事です。
主人公は、薄暗く寂れた無人駅で待っていても電車が来ないため、携帯で電車の時間を調べようとしますが、電波が繋がらず、駅構内にも時刻表がありません。
そこで一緒に電車から降りたおばあさんに次の電車の時間を尋ねると、「じきに来る」とだけ言われます。しかし、おばあさんは不可解な言葉を残して去ります。
その間に、小学生くらいの子供が駅を通り抜け、お守りを落とし、主人公がそれを拾っておばあさんに渡します。
その後、牛のような音が聞こえ、山に提灯のような明りが灯ります。その子供が再び現れ、お守りを渡したことに不機嫌そうな様子を見せますが、主人公をある方向に連れて行きます。
最終的に、主人公は阪急の長岡天神駅に着き、家に帰って調べたところ、「すたか駅」は存在しないことが判明します。