右腕と右足

公開日: 本当にあった怖い話

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自分がまだ中学生だった数年前に、近所の古本屋で漫画の単行本を数冊買って帰ったんです。

その時はある漫画のシリーズを5〜8巻まで通しで買ったので、家に帰って旧いのから順番に読み始めました。

それで2冊を普通に読み終わり、3冊目を手に取ってペラペラ捲っている内に、段々と怖くなってきました。

その本を持っているのも嫌になり、中学生の時からしたら結構遅い時間(夜中の0時近く)だったにも関わらず、家を出てその本を近所の公園に速攻で捨てに行きました。

何故急に怖くなったのかと言うと、漫画でも小説でもああいうカバーが付いてる単行本って、まず開くと目次とかの前にまず何も無いとこがありますよね。

右側にカバーが引っ掛かっていて、その何も無いスペースに変な事が書いてあったんです。

初めの単行本を開いたところに、

「痛い嫌だ信じられない嘘だ信じられない嘘だ痛いもう嫌だ嘘だ眠い嫌だ信じたくない眠い嫌だ痛い眠い嫌だ眠い…」

って延々と。

その時点で『うわ、気持ちわる』とか思ったんですけど、まあ前に持ってたやつの悪戯だろうと思って大して気にせずに読み始めたのですが…。

漫画の中の登場人物というか、全ての人間の右腕と右足が、黒のマジックで真っ黒に塗り潰してあったんです。

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