睡魔

公開日: 笑える怪談

ed362fb624cb5821b30cab57e663e693

手術を受ける事になり入院。

その手術の前日、深夜。

私は病室の一番端のベットで寝ていたが、何か異様な気配を感じて目を開けた。ベッドと壁の間からわらわらと何本もの手がのびてきた。

しかし、その恐怖と同時に、それ以上の眠気が私を襲ってきた。でも、なんか、動いてるし、相手しなきゃかなぁ……とか10秒位考えたけど、結局どうしても眠いから、申し訳ないけど無視して寝る事にした。

たぶん、それから5分後位。目が覚めた。まだ居た。

一瞬、動きに迷いがある感じだった。私が見ている事に気が付いたのか、急に、ここぞとばかりに、必要以上に、気合いを込めた感じにうねうねと蠢きだした。でも、明日手術だし、寝ないとだから、反対側に寝返りを打って、無視して寝る事にした。

ウトウトしてきたところで、ポンポンっと背中を叩かれたので振りむいてみた。同じ奴がまだいた。がんばってうねうねしていた。

でも、寝た。

その後も何回か、叩かれたりパジャマひっぱられたりした。「ねぇねぇ、ねえってば!」みたいな感じで。でも、もう目すら開けず無視し続けて寝た。

その後、手術は成功し術後の経過も順調。
あっと言う間に回復、退院した。

関連記事

ザキか?

ザキか? ザキなのか? 実話です。小学生の時、友達の先輩に、ザキを使える人がいたらしいです。 本人も怖くて封印しているそうなんですが、その友達が夕方先輩の家に遊びに行った時…

リン!リリン!

どこに書けばいいのか分からないけど、私的にオカルトかつ不可解だったのでここに。 大学に入ったお兄ちゃんが部屋の中で「リン!リリン!」と叫んでいることがあったんですよ。壁越しに丸聞…

もっさ

学生の頃、金縛りにあった。 当時は珍しくもなかったので、またかー眠いのにーなんて暢気に考えてた。瞼も開けられないまま、真っ暗な部屋の中でじっと金縛りが解けるのを待ってた。 …

屁で退散、エレベーターの霊

俺はエレベータに乗る時、誰もいない場合でも軽く会釈してから乗るようにしている。 それには訳がある。 仕事でしょっちゅう行く取引先でのことだ。 その日、俺は難しい打ち合…

おじいちゃん(フリーイラスト)

夢枕の爺ちゃん

俺の爺ちゃんの話。 爺ちゃんは入院中に二度も危篤状態になり、いつ逝ってもおかしくない状態だった。 二度目の危篤から生還した時に爺ちゃんに聞いたら、 「ここで死んでなる…

カーテン(フリー写真)

少年とテレビ

これは僕の姉が、今の旦那と同棲中に体験した話です。 姉は何年か前に、京都の市内にあるマンションに旦那さんと住んでいました。 当時旦那さんは朝早い仕事をしており、毎朝5時には…

人形の説教

一人暮らしの兄貴の部屋に、明らかに場違いな人形がぽつんと置いてある。 「何これ?」と聞いたら、元カノに連れられて入った店で目が合ったから買ったらしい。 色々突っ込みたかった…

自動ドアが認識しない人間

大学二年の夏休みに入る少し前からだったかな…。 コンビニやらスーパーやらの入り口、とにかく全ての自動ドアが俺に反応しなくなった事があった。 それまでは普通に入ることの出来て…

すごく地味な

中学生の頃、家が近いのでいつも学校から一緒に帰る友達がいた。 ちなみに自分女、友達はユキといって、幼馴染の女の子。 中学から家までは、大体歩いて30分ぐらいの距離だった。 …

蛍光灯チャチャチャ

ある日の夜、蛍光灯を点けたまま寝ようとしたんだ。 ただ、電気代を考えて片方だけ残してね。 そしたらさ、いつもの癖で全部消しちゃったんだよ。 チャ(蛍光灯Aオフ) チ…