布団から聞こえる声

公開日: 心霊体験 | 怖い話

旧東海道・関宿の町並み(フリー写真)

この話は母から聞いた話で、その母も祖母から聞いた話だと言っておりました。

北海道のB町の近くの話。戦前か戦後、この辺りの話だそうです。

この頃は物資が少なく、布団を買うにも新品を手に入れるのは難しい時代でした。

近くの中古屋に布団が入荷したとのことで、体験者(性別不明)が早速買いに行きました。

その布団は中古の割に外側が随分きれいな物で、店の主人の話では、布団の外側を付け替えた物とのことでした。

中古の割に随分安かったそうで、体験者は言い値で即買い求めたのでした。

体験者は布団を背中に背負い、自宅まで帰りました。

端から見ると二人羽織でもしているかのような格好にも見え、また人を背負っているようにも見えたそうです。

帰り道の道中で、体験者に後ろから問い掛ける声が聞こえて来ました。

「寒いか? …暑いか?…」

体験者は立ち止まり、後ろを振り向きました。しかし誰も居ません。

「おかしいな? 確かに声が聞こえたんだがな」

再び歩き出すと、

「寒いか? …暑いか?…」

また聞こえる。それもとても近くで。

体験者は気が付きました。それは背負っている布団から聞こえて来る声でした。

「寒いか? …暑いか?…」

「寒いか? …暑いか?…」

帰り道、ずっとその声が布団から聞こえていたそうです。

それでも折角買った布団です。捨てて行く訳にも行かず、自宅に着くと家の者に相談し、布団を裂いて中を確かめることになりました。

そして布団の外側をまくって綿を確認すると…。

中から血染めの綿が出て来たのでした。

体験者は恐ろしくなり、すぐさま中古屋に布団を持って戻りました。

中古屋の主人に事の顛末を話し、布団の出所を聞いてみると…。

実は殺人事件があり、その時に仕入れた布団だからもしかすると…とのことでした。

中古品には十分気を付けましょう…。

関連記事

人が溺れてる

友達から聞いた話。 夏の暑い日の真夜中、仲の良い友達数人で海辺で花火をして遊んでいました。 薄暗い砂浜を、花火を向け合ってわーわー言いながら走り回っていると、友達の一人がい…

幽霊と…

5年ぐらい前、地方都市でホステスをしていた時の話。 一緒に働いている女の子で、自称霊感の強いMちゃんという子がいた。 最初は信じていなかったのだが、Mちゃんが「明日は外出し…

教室(フリー素材)

消えた同級生

小学2年生の時の話。 俺はその日、学校帰りに同じクラスのS君と遊んでいた。 そのS君とは特別仲が良い訳ではなかったけど、何回かは彼の家にも遊びに行ったし、俺の家に招いたこと…

仏間から聞こえる声

俺の婆ちゃんの家は、不思議な現象が沢山起こる家だった。 俺自身、仏間の隣の部屋で寝ていたら、夜中に見知らぬ誰かに寝顔を覗き込まれるという経験をした事があり、翌朝、婆ちゃんにその事…

富士川(フリー写真)

お下がり

俺の家は昔とても貧乏で、欲しい物なんか何一つ買ってもらえなかった。 着ている服は近所の子供のお下がりだったし、おやつは氷砂糖だけだった。 そんな俺でも、義務教育だけはちゃん…

運転注意

先日、父親が知り合いを近所の病院へ車で送った時の話。 その病院は市の中心部から少し離れたところにあり、ちょっとばかり丘の上にある戦時中からある大きな病院。 入り口まで着き、…

旅館での一夜

甲府方面にある旅館に泊まった時の話。 俺と彼女が付き合い始めて1年ちょっと経った時に、記念にと思い電車で旅行をした時の事。 特に目的地も決めておらず、ぶらり旅気分で泊まる所…

白い顔の女

大学時代の友人、藤本の話をします。藤本は入学当初から賑やかで遊び好きな男でした。 その藤本が2年の春から大学の近くにアパートを借りて、一人暮しを始める事になったのです。 晴…

薄暗い校舎の廊下(フリー写真)

入れ替わった鬼

あまりにも不思議で、背筋が寒くなった話。 当時、中学3年生だった私。師匠というあだ名の女の子と仲が良くて、よく一緒に騒いでいた。 あれは確か冬の雨の日のことだった。 …

青いテント

私は野生動物の写真を撮って自然誌に寄稿するという仕事をしていました。 夜間に山中の獣道でテントを張り、動物が通るのを待って撮影する。 また、赤外線センサーを用いて自動シャッ…