ヒトラー生存説
ナチス・ドイツの党首にして独裁者であったアドルフ・ヒトラー。
彼は類稀なる弁論の才能によって国民を鼓舞し、第二次世界大戦を引き起こす切っ掛けを作った人物である。
最終的にはベルリンの本拠地が完全に包囲され、ヒトラーは自殺したとされている。
ところがヒトラーはベルリン陥落後も生きていたのではないかという説が、大戦終結直後から噂されるようになった。
その理由は、西側の国々にヒトラーの遺体が公開されていなかった事が大きかった。
そのため、多くのナチス構成員やヒトラーの側近たちは尋問を受ける事になったが、いずれも回答は「本当に死んだ」か、或いは「南極の基地に逃げ込んだ」など支離滅裂なものばかりだったという。
戦後になって旧ドイツの潜水艦艦長が明かした文書によると、ヒトラーをどこに匿ったのかという尋問に不毛な答えを幾つも繰り返したと説明されている。
FBI主導で行われていたヒトラー捜索は、1956年まで続けられた。
また、潜水艦を使って多くの側近が中南米に逃げ延びていた事から「ヒトラーは南米で余生を謳歌していた」という説まで生み出された。
ヒトラーは天寿を全うするまで、温暖な気候と豊かな自然の中でのんびりと過ごしていたと言われ、そしてその生活は1992年に102歳になっていたヒトラーが心臓発作で死亡するまで続いていたという。
これはアメリカのタブロイド誌でも紹介されており、反響を呼んだ。
ちなみに、2009年にアメリカのコネチカット大学がヒトラーのものとされている頭蓋骨を改めて分析したところ、それが女性の頭蓋骨であった事が突き止められている。