貸出カードに増えていく名
平成五年、大学図書館の地下二階の資料保存室で、私は県北の旧家から寄贈された古い蔵書を繕っていた。虫が食って欠けた文字は、規定どおり推定で墨で補う。やがて誰にも貸…
平成五年、大学図書館の地下二階の資料保存室で、私は県北の旧家から寄贈された古い蔵書を繕っていた。虫が食って欠けた文字は、規定どおり推定で墨で補う。やがて誰にも貸…
県立図書館の閉架書庫で本の差し替えをしていた午後、空気の匂いが急に消えました。天窓の光は灰色から夜の青に変わり、館内から人の気配が消えました。異世界に迷い込んだ…
大学生がバイト先の古い図書館で体験した不思議な出来事。閉館後の閉架書庫で灯る読書灯と、誰もいないはずの場所に残される栞の謎。…
市立図書館の夜間バイトで、毎朝床に落ちている古い文庫に気づいた。L-108の本が開いたまま示す一文と、貸出履歴に残る名前を辿るうち、閉館後の窓際の席で起きた小さ…
雪深い町の古い図書館に勤める私のもとへ、痩せこけた見知らぬ男が毎朝「僕のお母さんですか」と問いかけてきます。不気味な日々の果て、大火事の夜に彼がとった行動と、六…
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