アクァッホ(長編)
多分信じてもらえることはないだろうから、そういう創作物として見てくれれば幸い。
まず交流に使った方法はチャネリング(日本でいうところの口寄せの術)。
たまたま適当にネット漁ってたら出てきた言葉で、面白そうなので始めてみようと思った。
ただ、これはググればググるほど胡散臭く感じて、俺はあんまり好きじゃなかった。
だから独自のやり方みたいなのを作って、適当に宇宙人と交信できないかと思い、7ヶ月くらいやってた。
幽体離脱スレでいうところのローリング抜けみたいなやり方。
7ヶ月目くらいに、薄目でほぼ寝落ちそうな時に、尻から胸にかけて浮く感覚が来たので、俺はその時幽体離脱に成功したと思ってた。
この頃はもうチャネリングに飽きて幽体離脱の方が興味あったんだが、よく話に効く幽体離脱とは何か違った。
まず浮遊感が全身に周っても抜け出した感覚はない。いくらローリングしても変わらず。そして部屋の景色の方が次第に変わって行った。
電車の窓から外を見た時のように、部屋の壁がビュンビュン飛んでいく感じ。
最初は明晰夢かと思っていたが、部屋の壁が無くなって、周りが絵の具をごちゃまぜにしたようなカラーリングだけの空間に入った時に、何故か一気に恐怖が湧き出てきた。
「やだよーもう起きたいよぉ」ってめちゃめちゃ泣きながら叫んでた。
すると身体が引っ張られる感覚が来た。
ただ、前後左右上下どこへ引っ張られているのかが分からない。
もう本当に怖くて、手足をバタバタさせながら、ドラゴンアッシュのファンタジスタのサビ歌ったりしてなんとか誤魔化そうとした。
グングン何かに引き寄せられて行って、ふと気づいたら今度は周りが真っ白というか、光に包まれた空間に出た。
引き寄せられる感覚も浮遊感もなかった。
そこには大量の泡みたいなのがあって、なんだこれと思い触ろうとしたら「だめだよ、触っちゃ」って日本語で止められた。
ビックリして振り向いたら、おっさんがこっちに怒りながら近づいてきた。
おっさんはアロハとビーサンに短パン履いたマイケルムーア似の白人だった。
ただ、人と話せたのが感動したというか助かった気がして「ああふぅ」みたいなこと言いながらその場で座り込んで泣きまくった。
おっさんが横に座って「どうやってここきたの」って聞いてきたから、
「幽体離脱っていう遊びやってたらおかしいことになりました」と答えて、やり方とかどういう事なのかとかを織り交ぜて説明したら、急に焦ったような顔しながら、
「これを夢だと思ってるのかよ? 危ないことするなよ!」って捲し立てられた。
「いや明晰夢なのはわかってるんすけど、起き方がわからないんです」って言ったら、
おっさんは怒りながら「夢じゃないって言ってるでしょ!」って返されて、だんだん気持ちが落ち着いてきたので、明晰夢を楽しまなきゃと思い始めた俺はおちょくるつもりで、
「じゃあ夢じゃない証明なにかやってよ」って言ったら、おっさんが少し悩みながら、
「それは難しい」って言った。
「何か証明の方法はないの?」って捲し立てたら、
「じゃあちょっと地球の近くまで行くぞ」って言われて腕を掴まれた。
直後に絵の具をごちゃまぜにしたような空間をおっさんに引っ張られて進んでいた。
気持ち悪くて目を瞑っていたんだけど、「着いたぞ」って言われて目を開けたら、ごちゃまぜ絵の具空間のままで、おっさんが指を差した先にバレーボールくらいのサイズの地球儀があった。
「模型じゃん」って言ったらおっさんが「お前の家はどこだ。もうそこ行くから頭の中にイメージしろ」って言われて、自分の部屋をイメージしたらどんどん地球儀が大きくなって近づいてきた。
「ンヒィイッ」って奇声上げて逃げようとしたけど、おっさんに捕まえられて、とうとう地球儀に飲み込まれた。
気が付くと部屋だったが、窓から空を見上げると絵の具空間だった。
「最近無くしたものとかないか」とおっさんに言われて、そういえばヘッドホン無くしたなあと思いそう伝えたら、
「んじゃ、それ頭の中にイメージしろ」って言われたからイメージするとグッと引き寄せられて、気がつくと友人Aの部屋にいた。
部屋には俺とおっさんしかいなかった。
部屋にあるテレビスタンドの下が光っていた。
「もうお前のこと帰すから、帰ったらこの人の家の光っているところにヘッドホンあるから取りに行け」
「それと二度とアセンションするな」
「できたらこのことは忘れてしまえ、難しいと思うがあまり思い出すな」
という旨の話を次々にした後、おっさんが俺を帰そうと何かしようとしたので、最後に
「あなたはどういった人なんですか?」って聞いたら息を漏らすように笑いながら、
「住んでる次元こそ違うけど俺は宇宙人」って言われた。
尻から胸にかけて浮遊感が来て、直後に目が冷めた。
※
後日、Aの部屋のテレビスタンドの下を探させてもらったら、俺のヘッドホンが見つかった。
その事もあって、一連の出来事は現実なんじゃないかと感じて、もう一度あそこに行きたいと思い、毎晩試すようになった。
一週間ほど試した頃に、ふと気づいたら俺はまた絵の具空間を浮遊していた。
前回のような恐怖心も引き寄せられる感覚も無く、俺は適当に絵の具空間を彷徨っていた。
よく目を凝らしてみるとすぐ後ろには地球があり、同じくバレーボールほどの大きさになっている火星や金星らしきものも見つけた。
他にもバレーボールくらいの大きさの天体がそこら中に浮いていた。
ただ、恐らく実際の宇宙の天体の位置は再現されてないんだなと思った。
おもしれーって思いながらふらふらしてたら、三人組のおっさん集団がある天体を囲いながら談笑してるのを見つけた。
全員マイケルムーアだった。
「こんにちは!」って声をかけたらおっさん三人がすげえビックリしながら、
「マジかよ」
「なんでアクァッホ(みたいな発音してた)がいるの」
「やばいんじゃないか」
みたいに焦りながら色々言ってた。
「僕って居たらマズイんですか?ww」
「そりゃまぁお互い得はないんじゃ…」
みたいな感じで話した。
とりあえず感じてた疑問をぶつけようと思って色々聞いてみた。
まずマイケルムーアは何者なのかを聞いたら、お前こそ誰だと言われたので「地球人です」って言ったらピンと来なかったらしいので、地球儀まで案内して指差したら、
「アクァッホじゃないんだ」って言われたから、
「なんすかそれ」と言ったら火星を指差して、
「ここに生きてた生き物」って言われた。
火星に生命体が居たんだっていう驚きを抑えて、おっさんに改めて何者か聞いたら、
「君たちと俺達は、距離とか大小とか時間とか、そういった世の中のルールが違っているけど、お互い同じ宇宙の宇宙人」と言い、最初に三人のおっさんが談笑してたところにあった天体を指差した。
「地球ではまだ見つけられてないね、残念」と言っていた。
なんで言葉が通じるのかを聞いたら、お互いにとって馴染み深いコミュニケーションの仕方を取っているように見える仕組みになってると言われた。
容姿も同じらしくて、俺はどうやらマイケルムーアに馴染み深さとかを感じてるから、彼らがマイケルムーアに見えるらしい。
この空間は何かと聞いたら、距離とか時間とかのルールの上にある宇宙で、君たちで言うところのワープ装置って説明された。
また、彼らの星を地球から見つけるのは難しいのか聞いたら、
「どういう方法で君たちは天体を観測してる?」って聞かれたから、望遠鏡の仕組みとかを話そうと望遠鏡をイメージしてたら
「ああ、なるほどね、わかったよ」って言われて、レンズとかそういうもので拡大して見ている限りはお互いに見つけられないだろうって言われた。
「昔の地球人はそれとは別の方法で天体を観測してたのに、どうして今はその方法を使っているの?」って聞かれたけど、なんの事かその時にはピンとこなかったから「解りません」とだけ言っておいた。
※
次に火星について聞いてみた。
三人のおっさんを便宜上abcに分けると、bのおっさん(マイケルムーアにスーツ着せたような姿)が答えてくれた。
cのおっさん(何故かジンベエ着てた)は「あまりそういう話はしない方がいいんじゃないか」って言ってた。
簡潔にまとめると、火星は地球と同じ次元、ルールの生命体が間違いなく存在してて、しかもかなり様々な種類の生命体が居たらしい。
その中で、地球的に言う知的生命体ももちろん存在してたらしい。
その頃、他に太陽系で生命体が居たのは太陽と地球だって。
太陽には今も生命体が居るらしく、おっさんたちに太陽まで連れて行ってもらった。
やっぱりバレーボールほどの大きさの緑の球を指差していた。
さっきは太陽だと思わなかったが、それは地球の周辺にあった。
「燃えてないんだ」って言ったら、
「燃えてるのは表面というか、君たちの感覚でいうところの表面だけ」と言われた。
太陽は特殊な星で、複数の次元、ルールの合わさった星らしい。
太陽をしばらく眺めていると、だんだんこちらに向かって太陽の中から人が出てきた。
唐沢寿明だったんだけど、すげえフランクに「おっす」って言われた。
マイケルムーア達は「太陽の生き物もアセンション移動できる」って説明してくれたが、一切意味が解らなかった。
唐沢寿明はマイケルムーア達としばらくコミュニケーションした後、俺に向かって「地球でしょ? 君の住んでるところ、珍しいね」って言われた。
その後マイケルムーア達と「アクァッホじゃないんだ」みたいなこと言いながら盛り上がってた。
俺が「アクァッホってなんすか?」って聞いたら唐沢寿明が「火星で一番進んでた生き物」と答えてくれた。
凄く興味があったので詳しく聞いてみた。
まず地球には生命体が居たが、それらは火星が反映していた頃にはまだ微細なものしかいなかった。
その頃の地球は液体で覆われていた。
火星の人達は地球の生命体の探索をしょっちゅうやっていたが、微細な生命体と虫の前身になる生命体しか居なかったらしい。
俺が進化論について話してみたら、信じられないくらいの大声で爆笑してた。
しばらく経つと地球にも様々な生命体が現れた。
カンブリア紀の事だと思ったが、唐沢寿明が言うにはアクァッホ達の介入が一番激しかった時期らしい。
あと進化論なんていう地球内だけで完結させるようなくだらない考え方はやめろって言われたが、マイケルムーア達が「お前達も太陽に集まる次元の中だけで生きるのをやめたらどうだ」って唐沢寿明に言ってた。
アクァッホは地球的な言い方をすれば哺乳類に一番近い生命らしい。
と言うより、地球で後に哺乳類や爬虫類になる生物の起源を地球に発生させたとか、火星とある程度同じ進化の過程を追わせようとしていたとのこと。
それじゃ火星の生命体はどうやって生まれたのか唐沢寿明に聞いてみたら、少し笑いながら「俺達が分かれて住み着いた」って言っていた。
そういえば月が見当たらないと思って月を探していたら、マイケルムーアbに「そういう、異物はここには反映されない」みたいな事を言われたので詳しく聞いてみたら、月は地球的な言い方をすれば人工物らしく、アクァッホが地球をフォーマットする際に使ったものらしい。
しばらくすると、火星の中で一部のアクァッホ同士が戦争的なことを始めたので、多くのアクァッホが地球に一時的に逃げた。
その頃の地球はもう大気もウィルスもオリジナルなものになっていっていたらしく、アクァッホはあんまり住みやすくはなかったらしい。
火星の方は核兵器(ただし地球の核兵器とは仕組みとかが違う、太陽の技術とのこと)をバンバン使って火星の表面を焼き続けたとか。
それで火星がダメになったので一時的に停戦して火星を再生させる方法を考えようとした。
すると地球に逃げてたアクァッホが「俺らに似てる生命の過程を踏んだ生命体が地球にいるぜ」って言って猿の祖先のネズミみたいなやつとか恐竜とか、水棲生物とかのDNAを解析始めたらしい。
アクァッホはこれらの生き物のDNAとアクァッホ自身のDNAを掛け合わせた生き物の種を作ってひとまず地球で発生させることにした。
その後、アクァッホのDNAを引いているので頭脳の発達や火星への帰属意識も芽生えるだろうから、彼らを労働力として火星のテラフォーミングをしようと考えたとか。
ここまで話したところで、唐沢寿明とマイケルムーアが口論と言うかそんな感じのことを始めてて「最初っから戦争目的だ」とか「偶発的に作られたものだ」とかそんな感じのことを話してたと思う。
暫くして人類が誕生したが、人類には4種類ほどいたらしい。
身長がやたらデカい、2メートル半以上はあるトカゲ顔の人類、これがアクァッホに一応一番近いらしい。
猿の祖先の特性が強く出た人類、このタイプが2種類いるとのこと。
そして、まんま二足歩行する猿みたいなタイプの人類、上野博物館とかにある人類の祖先として紹介されてるルーシーをイメージするといい。
この4種類が出てきた。
4種類はそれぞれ別のアクァッホの勢力が作ったとのこと。
巨人はアクァッホ達によってすぐに保護されて、火星の再生の為のサポーターとするべくアクァッホ達と火星に向かったんだけど、そのアクァッホ達の気が変わったのか、別の星に行っちゃったとのこと。
次に二足歩行するだけの猿みたいな奴は、その後もあまり知的な進化はしないでそのまま猿として繁栄したらしい。
チンパンジーが一番似てるけど、チンパンジーではなく、滅びてしまったとのこと。
その二足歩行する猿が俺たち地球人の祖先じゃないのかって言ったら、ムーアa(こちらもスーツだけど色が茶色)に「そう教わって生きてきたから仕方ないだろうけど、ちょっと無理があるとは思わなかったの?」って笑われた。
「猿に人間が似ているからそう思った」って言ったらムーアが「俺から見たら猿も人間もアクァッホの亜種にしか見えない」って言われた。
結局地球には猿の祖先の特性が強く出た二種類の人類が残ったとのこと。
しばらくするとこの2つの人類がある程度のところまで発達してきて、ある程度の文明を持てるようになったとか。
この頃までアクァッホは空に住み続けてたけど、この頃からよく地上に降りるようになった。
そんで、紀元前8000年くらいに、アクァッホが地上に住むようになったとのことで、今の中東地域に住んでた。
そんで2つの人類はそれぞれ独自の発展をしていくんだけど、この2つの人類があまり友好的ではなかったらしい。
次第にこの2つの勢力で戦争とかするようになってきたらしく、アクァッホはどうやって統率を取るか頭を悩ませていた。
ちなみに、それまでアクァッホが乗ってた母船は地上に降ろされていたけど、でかすぎて山か何かに見えるくらいだったとのこと。
紀元前7000年頃になってもこの2つの人類の争いは終わらなかったので、アクァッホが介入するようになってたらしい。
元々は争いをやめさせて早く火星の再生作業やりたかったかららしいけど、介入していくうちにアクァッホ自体も2つの勢力に分かれてしまったらしく、アクァッホを後ろ盾に二種類の人類が戦争するような状態になっていったのが紀元前6000年頃。
2つの人類はこの頃になると地球の全体地図を描けたり、化学反応を理解できる程に実は発展していたらしい。
ここまで話を聞いて凄く混乱してきて疲れを感じていたら、マイケルムーアが
「そろそろ帰って眠っておけ」って言ってきた。
唐沢寿明は「ここまで話してこう言うのもなんだけど、あんまりここに来るのは良くない」みたいなこと言っていた。
「地球人でここに来たのは俺が初めてなんすか?」と聞いたら、
「地球からは前からちょくちょく来てる」って言ってた。
それでその日はマイケルムーア達に部屋まで連れて行ってもらって一回帰った。
※
目覚めてすぐにそういった話の痕跡がないかネットとかで調べてたんだけど、あるにはあるがどれも胡散臭く感じてしまう内容だった。
しかし、またあの絵の具空間に行こうと決めていたから、いくつか質問を作っていくことにした。
個人的に気になっていたナスカの地上絵とマヤ文明、ピラミッドについて聞こうと決めたんだけど、これから半年くらいはあの絵の具空間に行けなかった。
やっぱりあそこにはもう行けないんかなと思い出したある日、普通に眠ってたら突然絵の具空間に行っていた。
久しぶりだったのでちょっと恐怖心が復活してた。
とりあえず前に見たところとは感じが違ったので、頭の中で地球をイメージしたらそこに引き寄せられて行った。
すると、そこに人がいたんだが、今まで会ったこともないマジで知らない顔のおばさんが彷徨っていた。
恐る恐る声をかけてみると、向こうもちょっとビックリしながら「地球人ですよね?」って言ってきた。
地球人同士だと実際の容姿になるんだろうなと思っていたら、そのおばさんが笑いながら
「私はこれからもう一つの地球に行ってきます」って言いながら突然どこかへ消えてしまった。
しばらくゆらゆらしてたら「おい!」って言われた。
そっちを見てみたらアロハのマイケルムーアのおっさんがいた。
「久しぶりです」って言ったら「また来たのか!」って怒ってたから、「三回目っす!」って言ったら呆れた感じで「ここのこと実生活で話したりしたら浮くぞ」みたいなこと言ってきて、ちょっと面白かった。
アロハのムーアに「他にもお仲間さんに会いましたよ」って言ったら、ちょっとした後に「そうみたいだな」って言ってきたので「お友達ですか?」って聞いたら、「君たちは個人の概念が強いから理解できないかもしれないけど、俺たちは全体の自分と個人の自分がいて全体の自分に聞いてみた」と言っていた。
よく解らなかった。
「色々質問あるんですよー」って言ったら、それよりもまず前話した続きを伝えたら答えるって言われた。
アクァッホの介入後の戦争は一気に近代化、というか今の人類の技術すら凌駕する凄まじい兵器の数々を投入していったらしい。
更に全球戦争といって、地球全体での戦争になったらしい。
それまで戦争には関わらなかったアクァッホや人類まで参加させられた。
この頃は、今のイスラエルやイラク、インドあたりを拠点にしていたアクァッホと、アフリカあたりを拠点にしていたアクァッホに分かれていた。
戦争はだんだん中東側が有利になっていったらしい。
それもそのはずで、彼らがもともと乗っていた母船が今のイスラエルあたりにあったから、技術の革新がやりやすかったとか。
中東側がそのうち人類に核兵器(これも太陽の技術らしい)を与えちゃったらしくて、バンバン使い始めたからアフリカ側も流石にまずいだろってなって、核兵器使うのは良くないという事になり災害兵器を使いだしたらしい。
ところがこの災害兵器っていうのが使っていくうちに、コントロールを利かせられなくなったので、またまたどうしようって事になったらしい。
そうなっていくうちにお互いに戦い方が変わっていって、人類に兵器を与え人類を戦わせる事から、アクァッホ自身も戦争に向かうのが主流になっていったそうだ。
後で調べて俺も知ったんだけど、インドの古い話にそういう事を描いた話があるらしいね。
とにかくこの戦いで核使い放題、災害兵器使い放題やった結果、アフリカ側は押しに押されてほぼ全滅に近いことになった。
こうしてひどい状態になっていったアフリカ側が最後に使った災害兵器が、どうやら水を爆発的に増やせる太陽の技術で作ったものらしくて(どういう仕組みなのかも話してくれたんだけどいかんせん頭が良くなくてアヘ顔で聞き流してしまった)、これを使ってしまったらしい。
で、中東側のアクァッホは地球に存在する唯一のアクァッホになって、彼らが付いていた人類ももう一つの人類を淘汰するため世界中で残党刈りが始まった。
けど、このアクァッホ達はアフリカ側が洪水兵器を起動していた事に気付いていなかったらしい。
そのまま紀元前5000年くらいになると、その頃のアクァッホ達がようやくこの兵器の存在に気づいた。
その頃はもう地上がヤバいマジ津波ヤヴァイ状態になってて、人類どころか地上の生命体の住めるエリアが極端に無くなってしまった。
にも関わらず、アクァッホ達は自分の母船で一旦空に行ってしまったらしい。
俺はここでまさかと思ってノアの方舟の話をしてみたら、笑いながら
「確かに少ないが地上の生き物も乗せてただろう、でも地球は水が多いから過去何回も大洪水は起きてるからそういった事は特別なことじゃない」って言ってた。
このアクァッホ達が空でどうしようか考えてる時に巨人達を連れて行ったアクァッホ達が地球に来て、昔のアクァッホ達の火星技術より高度な技術で洪水兵器を回収して洪水は止められたらしい。
巨人を連れて行った方は、その後すぐに地球をグチャグチャにした。アクァッホ達はその責任をとれっつって地球のアクァッホを残して帰っちゃったとか。
その後、紀元前4000年頃までアクァッホは地上に降りなかったらしい。
ただ、母船に乗せていた地球人達の教育はしてたらしくて、アクァッホ達からすればやたら寿命が短い人類の教育は大変だったらしい。
生命のサイクルを繰り返して、時折増え過ぎながらも船の中ですら種を存続させて、子孫に知識を伝えてる人類を見てアクァッホは「コイツラ地上に下ろして技術伝えさせれば人類一気に発展するし火星再生計画早まるんじゃね」って事になって、この人類を地上に下ろすことになった。
この頃、地上にいて世紀末を耐え抜いた人類たちは、洪水や災害兵器の名残でほとんど失われた技術を何とか再興させようとしてた。
いかんせん極端に高い技術だったので、割りと見様見真似だったりしたところもあったけど、それでも農耕とか建築の技術を培っていった。
アロハのおっさんが言うにはアクァッホのDNAのおかげらしい。
紀元前4000年、母船にいた人類が地上に降りてきたんだけど、その時にアクァッホは自分たちの知識は与えたものの道具は殆ど与えなかった。
昔人類に核使わせたら大変なことになったからそういうのはやめたんだって。
そんで、地上に降りた人類が地上で生き残っていた人類に、そういった技術とか知識を伝搬していったらしい。
後から調べて思ったのが、多分この地上に降りてきたやつらがシュメール人なのかなって思う。
そんでここにメソポタミア文明が出来上がるんだと。
ところが地上に居続けた人類の中に、伝承とかで自分たちが洪水でやべえってなってる頃にアクァッホが空に逃げちゃった事を知ってる奴らがいて、そいつらが後々シュメール人を一旦征服してしまう。多分これはアッカド人。
アロハムーアからこれで話は終わりって言われたから、とりあえずまず思いついたネアンデルタール人って出てこなかったなぁと思って、ネアンデルタール人はなんなのって質問してみたら、なかなか面白い回答が来て、要約すると
「君たちと同じ種族だよ、君たちが所謂ダウン症の人も同じ種族だと思うならね」
って返ってきた。
つまりネアンデルタール人も別の人種じゃなくてDNA異常があっただけの同種なんじゃないかってことなのかな。
※
エジプトのピラミッドについて。
これはアクァッホも驚いていたというか、ちょっと警戒していたそうで、紀元前2500年くらいにはできていたみたいなんだが、どうやらアクァッホでも人類でもない別の異星人の入れ知恵なんじゃないかと。
ピラミッドっていうのはその完成形に意味があるというより、建築の過程に意味があるらしくて、その建築を持って色々なことを学ばせるのが目的なんだとか。
これはアクァッホに手伝われたマヤのものも同じ目的らしい。
※
その後アクァッホはどっか行ったのって聞いたら、シュメール人を地上に下ろした後もちょくちょく地球にちょっかい出してたらしくて、今で言うマヤ文明とかとやたら仲良くなっちゃって、結構な人数を母船に連れて行っちゃったらしいww
ただ、宇宙開発が始まり宇宙への関心が高まると同時にアクァッホは人類に接触してこなくなったらしくて、ここ最近も地球から一旦離れて、巨人など連れて行った奴らと合流して色々準備してるんだと。
そんでここからは用意した質問をしてみることにした。
アロハムーアが全部答えてくれた。
これは起きた時にすぐにメモにとってたから今まで書いてたやつより正確に書けると思う。
※
まず、ナスカの地上絵について。
これはシュメール人の直系が製図や相似の考え方を学ばせる為に作ったもの。
この時に遊び歌というか、線をなぞっていきながら数学の考え方を言っていく遊びみたいなのがこの地に残る子孫たちに儀式として伝わったっぽい。
地上絵を確認するために、今はロステクになってるっぽいけど手作りで気球を作って(半端じゃないくらい高い技術らしい)空から地上絵を見て手元に描いた絵と同じものを見せて相似とはどういうものかを学ばせた。
アクァッホはほぼ関係ないとのこと。
※
次にマヤ文明について。
マヤ人はどうやらやたら誇り高い人達だったらしくて、シュメール系が放牧とか金属器とか車輪の技術を持って行っても、それを享受してなお使わなかったらしくって人力至上主義だったっぽいんだが、頭がやたら良かったらしく、建築方法とかを自分たちで編み出したりしていた。
そんでアクァッホがマヤ人は何かアクァッホのDNAの色が強く出てるんじゃないかって考えて数学を教えたら、ゼロを発見するわ天体の動きを完全に演算するわ、とんでもないことになっていったらしい。
それでアクァッホもマヤ人を気に入って、今は人類に伝わってない天体の観測方法とかを共有してったんだと。
そんで、もう宇宙行こうぜっつってマヤ人の中の宇宙行きたいやつ第二のシュメール人にするべく連れてったらしい。
だけど、その後優秀なマヤ人が殆どいなくなったマヤ文明は、飢餓やら経済的破綻やら、挙句の果てに侵略戦争に巻き込まれたりで滅んでしまう。
※
とりあえずその日はそれだけ聞いて帰してもらった。
次の日くらい、ほんとすぐくらいに絵の具空間に行ってみた。
そこでまたいつもみたいにブラブラやってたら俺の高校の数学の先生がいた。
どっちだこいつは、本物かムーア的認識かどっちだと思って見ていたら、こっちに気付いて話しかけてきた。
なんか太陽系とは次元とかルールとかも全く違うところの方だった。
色々話してると、この人の種族はどうやら星に住むとかそういうこともせず、宇宙で漂うガスみたいな感じの生命体らしく、個体の概念もないみたいなので、地球の生命体と話すと違和感マッハらしい。
その先生としばらく話してるとアロハムーアが来た。
アロハムーアに「あなた達はやっぱり地球の生命体がここ来るとすぐ判るんすか?」って聞いたら「意識したらいるかどうか判るかもしれないがたまたま」って言われた。
先生はアロハムーアとしばらく話した後(この二人は生きているのが一緒の次元なのかも)何処かへ消えた。
とりあえずまた質問をしてみた。
まずそもそもの話で、この絵の具空間は何なのか聞いてみた。
アロハムーアによると、俺がこっちにチャネリングしてない状態、つまり実生活を送ってる世界の宇宙の大小や距離、時間のルールと違うルールが当てられてる同じ宇宙らしい。
よく解らなかったので、それはもう違うものなんじゃないのかって聞いたら、a1、a2、a3…とたくさんの派生はあれど、それらは全てaという同じ宇宙であるということらしい。
そんでこの絵の具空間はお前が普段見ている宇宙の別のルールの宇宙だって言われた。
なんで俺はこっちのルールの宇宙に来られるのか聞いたら、こっちのルールに適したお前がこっちにはいるはずだけど、それを無視してお前の次元の視点でお前がこっちに来てるのはおかしいことだって言われた。
無理やり三次元的にその宇宙を見た結果絵の具空間になってるんだろうなとは思った。
最初に俺が行ってしまった、光の空間は何なのかを聞いてみたところ、地球の次元の生命体には説明が難しい話らしく、ちょっと困ってた。
簡単にいうとa1、a2、a3…ってたくさんある同じ宇宙のどのルールにも属さないが、同じ宇宙の一部である空間とのこと。
※
次に311の時の日本とか、いつものメキシコあたりとか、911の時のニューヨークとかでやたらUFOが見られるけど、あれはアクァッホとは違うのかって聞いたら、大まかに分けてそういうのは異星人と別の次元の同じ星に住む人と、その星の秘密の乗り物の3つの可能性があるらしい。
一個目の場合は地球みたいにアクァッホとかの管理の元発展した星では少ない事例らしい。
その場合は次元を超えてくる宇宙人という可能性があるらしい。
二個目の場合は平行世界移動か、或いはタイムトリップか、とにかくそういったことを人工的にやる為の装置ってことらしい。
太陽はこの技術を持っているらしく、これを応用して多次元に重なる太陽での活動ができるらしい。
また、他の次元の像がたまたま反映されてるだけの可能性もあるとのこと。
地球の場合で最も現実的なのは三個目だとか。
シュメールの知識、つまりアクァッホの知識を受け継いだ人類が、それを再現しようとして作ったものなんじゃないかと。
災害時にUFOが現れるのではなく、UFOが現れてから災害が起きてないか調べてみろって言われた。
面倒で未だに調べてないけどどうなんだろうね。
※
他にもまあたくさん聞いてきたんだけど、結構忘れてるというか思い出せないや。
この後、もう一回だけ絵の具空間に行ったんだけど、その時は別の銀河の異星人が声優の竹達彩奈の姿で出てきて、マジで興奮してしまって、一生懸命あやにゃんが自分の銀河のこと話してるのに、ずっと話聞かないでムーアにやべえやべえ言い続けてた。
これが多分もうそろそろ半年前。
それ以来、絵の具空間にはしばらく行けていない。