書き換えられた解答

公開日: 不思議な体験

砂時計

昔、高校受験の勉強中に起こった不可解な出来事を思い出す。

市販の問題集で勉強していた時、答え合わせをしていると、一問だけどうしても正解が理解できない問題がありました。

私の計算では答えはAのはずだったが、問題集の解答ではBと記載されていました。

じっくり考えた結果、「解答が間違っている」と気づきました。

イライラしながら、誤った模範解答を赤ペンで訂正しました。

問題集に誤りがあることは珍しくなく、それほど深くは考えませんでした。

食事のために一時休憩してから再び勉強を始めると、驚くべきことに、私が訂正した解答が変わっていました。

赤ペンで引いた線と、間違っていたはずのBの答えが消え、Aが正解として記載されていたのです。

過去に記憶違いで、間違った答えが正解に変わっていたことは何度かありましたが、今回ははっきりと覚えていました。

こうした変化は、低い確率から高い確率への書き換えの場合にのみ起こるようです。

パラレルワールドやタイムパラドックスについての詳細は知りませんが、何かしらの変化が過去に起こり、その瞬間にパラレルに分岐するのが一般的な考え方です。

もしかすると、私たちが認識している以上に、過去が変わるとその後の未来も書き換えられているのかもしれません。

この事象は、私たちがその変化に気づいていないだけかもしれません。

この出来事の後、私は問題集の出版社に連絡を取り、解答の誤りについて問い合わせました。

出版社からの返答は驚きでした。

彼らは、その問題の解答をBとして印刷した記憶がないと言い、常にAが正解として出版されていたと主張しました。

さらに、彼らは私にその問題の初期バージョンのコピーを送ってきました。

そこには確かにAが正解として記載されていました。

この出来事は、私が体験したパラレルワールドの存在を示唆しているのかもしれません。

もしくは、私の認識が何らかの原因で変化した結果かもしれません。

しかし、真実は依然として謎のままです。

関連記事

山

山の神社と巫女の幽霊

これは5年前の話です。当時の私は浮浪者で、東京の中央公園での縄張り争いに敗れ、各地を転々とした後、近畿地方の山中の神社の廃墟に住むようになりました。 麓へ下り、何でも屋として里…

失われた時間

2001年の秋。 風邪ひいて寒気がするので、大久保にある病院に行くため西武新宿線のつり革につかまってた。頭がぐわんぐわんと痛みだして、ギュッと目を閉じて眉間にしわ寄せて耐えてた。…

夜の海(フリー写真)

夜の闇と黒い海面

かなり昔のことになります。 当時、小学低学年だった弟は、父に連れられて夜釣りに行きました。 切り立つような崖の先端近くに父と並んで座り、暗い海面に釣り糸を垂れていた弟は、…

砂時計(フリー写真)

巻き戻る時間

10年程前、まだ小学生だった私は、家で一人留守番をしていました。 母親に注意もされず、のびのびとゲームを遊ぶことが出来てご満悦でした。 暫く楽しく遊んでいると、電話が掛かっ…

スマホを持つ女性(フリー素材)

ユキからのメール

今年の春からの出来事です。 いきなり私の携帯に知らないアドレスからメールが届きました。 『ユキだよ。○○ちゃん、今日のシャツちょぉぉぉカワイイ(>∀<)』 そんなメー…

神隠しに遭う子

神隠しに遭う子

小さな頃、私は「知的障碍があるのでは」と思われていました。 言葉や文字に遅れはなく、読み書きも問題はありませんでした。 しかし、人と目を合わせない、会話ができない、約束が…

旅館(フリー写真)

いにしえの宴会

旅行先で急に予定が変更になり、日本海沿いのとある歴史の旧い町に一泊することになった。 日が暮れてから旅館を予約したのだけど、シーズンオフのためか、すんなり部屋が取れた。 …

並行宇宙

亡くなったはずの転校生

幼稚園の頃、同級の子が車に撥ねられて死にました。 それから月日が経ち、小学校4年の時に、そいつが転校生として私のクラスにやって来たので面食らった。 幼稚園の時に同級だった内…

ブランコ

異なる世界から

これは私が小学四年生の頃の話です。当時、私は地名が○○団地という、一戸建てが集まるような地域に住んでいました。その地域は既に高齢化が進んでおり、同級生はほとんどおらず、私は自然と兄と…

夜の海

夏の夜の謎

海岸線に位置する親族の家で過ごした夏の夜の出来事です。 夏の季節にもかかわらず、家の子どもが喘息を持っていたため、蚊取り線香は避け、私のために蚊帳が用意されました。 深夜…