胸騒ぎ
公開日: 死ぬ程洒落にならない怖い話
小学校のころ、塾の先生に聞いた話です。
その先生は現役の大学生で、その大学の友人に妙な体質の人がいたそうです。
仮にその友人Aさんとしますが、彼はごくたまにものすごく胸騒ぎするときがあるそうです。
正月前、先生の部屋で二人で飲んでいた時に、急にAさんが真っ青な顔をして額から大汗をかき出したので、先生がどうしたのかとききました。
Aさんはそれには答えずに、部屋の電話を取り上げて、懐から手帳を取り出し、そこに書かれた親しい友人の連絡先に、片っ端から電話をし始めたんです(当時携帯はなかった)。
しかも、電話して何を言うかといえば、
「今どこにいる? そうか。今日は○○(この町の名前)から絶対に出るなよ。理由は後で説明するから」
何人か電話にでなかった人もいました。
かけ終わって、先生は彼に説明を求めました。
Aさんが胸騒ぎを覚えるときには、自分に親しい友人で自分の近くの場所にいない人が、必ず死ぬんだそうです。
この時は、いち早く本州に帰省していた人が、実家近くの交差点で事故に遭い亡くなったそうです。
時間的には、彼の胸騒ぎ後、2時間ほどたった時でした。